【感想】カラスカ公演『まんま、見ぃや!』~あらすじ編~
こちらはあらすじを中心に書いてあります。
各キャラクターに注目した『キャラクター編』、個人的に気になったことを書いた『個人の感想編』もあります。
まずは登場人物を簡単に紹介します。
○烏森笑子(からすもり えみこ)
父の作った劇団『からす座』を復活させるべく、動くことを決意した新『からす座』の座長。
と同時に、愛子の姉でもあります。
父が検閲官に捕まり、母が戦争で亡くなった後、父方のおじの松五郎のところで、愛子とともに育てられました。
○烏森愛子(からすもり あいこ)
笑子の妹で、姉と一緒に『からす座』の復活を目指すことを決めます。
しかし身体があまり強くなく、持病を持っていました。
○河内屋松五郎(かわちや まつごろう)
笑子と愛子を引き取った二人にとっての良いお財布……じゃなかった。二人にとっての良い呉服屋の主人です。
笑子の相談を受けて、『からす座』の立ち上げの資金を提供してくれる本当に良いお財布です。
○榎木銀二(えのき ぎんじ)
松五郎の使用人をしています。
笑子と愛子のことを『家族』とみているからか、この2人に対しての恋愛感情は無さそうでした。
○里村春樹(さとむら はるき)
元『からす座』の劇団員でした。
『からす座』の解散、戦場への出兵を経て、今は全ての物事から逃げるような癖がついてしまいました。
その理由は、戦時中のある出来事によるのですが……。
○源田久仁彦(げんだ くにひこ)
元陸軍兵士で、春樹とは同じ隊に所属したこともありました。
また、笑子と愛子とは近所付き合いの仲で、愛子は密かに久仁彦に恋していました。
戦時中、慰問公演に訪れたすみれに惚れたこともあり、新『からす座』の稽古へ毎日通うようになります。
○星宮すみれ(ほしみや すみれ)
元宝鹿歌劇団のスタアでした。
今は歌劇団を退団して、別の事をやっていたのですが、愛子の誘いもあって、新『からす座』への入団が決まります。
○嵐山梅之助(あらしやま うめのすけ)
すみれの付き人をやっていますが、家元は歌舞伎の名門であった嵐山家でした。
父親が2歳の時に亡くなり、そのまま嵐山家も消滅してしまいました。
母親の薬代の為に、秋月家の譲吉には逆らえないのでした。
○上田太郎(うえだ たろう)
ただのバカと紹介されていましたので、そのまま載せます。
梅之助と同じ、すみれの付き人をやっています。
そして、両親の働き口の見返りに、秋月家に仕えていたのでした。
○秋月譲吉(あきづき じょうきち)
秋月家の当主です。富豪ではあるのですが、実際に何をやっているのかは語られませんでした。
息子である実近の事をとても大切にしていました。
○秋月実近(あきづき さねちか)
秋月家の息子です。典型的なお坊ちゃまです。
ある日、道端で笑子とすれ違った際に一目惚れをして、笑子に付きまとうようになります。
○安原美代(やすはら みよ)
どこかの田舎娘。「なまら」と言ってたから、恐らく北海道なのかもしれない。
秋月家に売り飛ばされてしまい、すみれたちから逃げている最中、笑子たちと出会い、話の流れで『からす座』へと入団します。
○月岡千草(つきおか ちぐさ)
座敷童子だったりおかめ納豆だったり多彩な才能を持つ演出家。
海外で得た知識などを元に、演出家としての実績を作りたく、『からす座』の協力をすることになります。
○小岩井みどり(こいわい みどり)
戦争で愛する人を失って以降、気持ちの整理がつかず、時には自分を追い詰めてしまいます。
街中で梅之助の歌舞伎の真似事を見て以来、少しずつ梅之助のこと、『からす座』の事が気になっていきます。
○小岩井敏郎(こいわい としろう)
みどりの兄で、検閲官をやっています。
みどりの愛する人が役者だったこともあり、みどりが演劇に関わることを真っ向から阻止します。
愛する人のことを思い出さないためにも……。
○ウィワンヤンク・シュンカ
みどりが自らの命を絶とうとしたのを止めた人物。これだけだとまともな人物っぽい。
インディアンとのことですが、なぜその場にいたのかは謎のまま……。
○ウグイスマチャコ
戦争前は『エノキンマチャコ』という2人漫才でツッコミを担当していました。
そのツッコミはまさに波のようでしたが、戦争で相方を喪って以降、ただのツッコミおばはんになっていました。
○市松紋三郎(いちまつ もんざぶろう)
人形使いの家系で、以前の『からす座』でもお世話になったことがある人物です。
この度、『からす座』が復活すると知って、何か協力できないかと名乗り出ました。
○市松紋寿(いちまつ もんじゅ)
紋三郎の娘で、同じく人形使いです。
紋三郎から業は会得したものの、舞台経験がまだないという事で、父とともに『からす座』の舞台に立つことになります。
以上が今回の登場人物になります。
物語は笑子が『からす座』を復活させようとするところから始まります。
昭和23年のある日、笑子と愛子は松五郎に対して「『からす座』を復活させたい」と打ち明けます。
松五郎は最初、驚きましたが、自分も好きだった『からす座』が復活すること、娘のように育ててきた笑子と愛子の願いということで、快く出資することを申し出ます。
劇団を運営していくには、資金だけでなく役者や裏方などの人材も必要です。
そこで呼ばれたのが、演出家の月岡千草でした。
千草は演出家の勉強を、時には海外にまで行って学んできました。
ところが、女性ということや見た目から、どこも門前払いを受けていました。
今回の『からす座』での公演を成功させれば、千草としても演出家の実績が付きます。
序盤で、資金面と作品面の問題は大方解消されたことになります。
次に重要となるのが人材です。
笑子たちは町へ、劇団員募集のチラシを配りに出掛けます。
そこで偶然にも、以前の『からす座』の看板役者であった里村春樹を見掛けますが、何かトラブルに巻き込まれている様子でした。
その場から逃げ出した春樹を追うように、笑子は走り去っていきました。
春樹を見つけた笑子は、新しく始める『からす座』に参加してほしいと、声を掛けます。
そこへ現れたのが秋月実近と譲吉の親子でした。
春樹は秋月家に借金をしており、秋月家の用意した仕事から逃げ出していました。
強引に連れ戻そうとする譲吉でしたが、実近の提案により、借金の返済を待つことにします。
実近はこの時、笑子の事を一目見た瞬間から恋に落ちていました。
その恋を結ぼうと、笑子の立ち上げる『からす座』に参加する事を持ち掛けたのです。
正直、笑子は実近の事を「気持ち悪い」「生理的に無理」「吐き気がする」と思っていましたが、このままでは春樹が秋月家に連れ去られてしまいます。
苦渋の決断で、笑子は実近の劇団参加を認めることにしました。
一方、愛子たちは先ほどの騒ぎの渦中にいた人たちを追い掛けていました。
愛子たちが追い掛けたのは、星宮すみれたち秋月家の人間と、追われていた安原美代でした。
何とか追い付いたものの、愛子は持病があり、胸が苦しくなってしまいます。
その他、松五郎や銀二、千草も走ってきたからか、足を痛めてしまいます。
力ずくでも美代のことを連れ去ろうとする、すみれたちの前に現れたのが、笑子たちの近所に住んでいた源田久仁彦でした。
久仁彦の活躍、そして愛子のすみれに対するまっすぐな気持ちの前に、すみれたちは一度立ち去ります。
この時、愛子はすみれに対して、「『からす座』に参加してほしい」と告げますが、すみれはそのまま立ち去ってしまいます。
そして、劇団を立ち上げるという話を聞いた美代が、『からす座』に参加したいと申し出ます。
美代の住んでた田舎では、ぱっとしない男子が多かったので、せめて舞台上だけでもイイ男と恋に落ちたい、という理由でした。
訛りが強い上に下心しかない理由でしたが、現状は人手が足りてない状況ですので、下働きからという条件で加入することになりました。
実近たちから逃げるようにその場を離れた笑子たちですが、今度は小岩井みどりが包丁を持って自らを刺そうとする現場に遭遇してしまいます。
みどりの兄・敏郎は必死に妹を説得しますが、聞く耳を持ちません。
笑子たちも何とか止めようとしますが、失敗に終わってしまいます。
そこに現れたのは、謎のインディアンのウィワンヤンク・シュンカでした。
シュンカは軽やかな身のこなしを見せ、吹き矢でみどりを眠らせます。
なぜこのようなことになったのか、敏郎は経緯を説明します。
元気づけようと、笑子は『からす座』の事を紹介しますが、敏郎は強く拒否をします。
みどりと敏郎が去り、残ったのは通りすがりのツッコミおばはんとシュンカでした。
ツッコミおばはん……マチャコはすぐに去りましたが、シュンカはその場に残っていました。
なぜならシュンカは、『からす座』に入りたいと言ってきたのです。
「シュンカを入れてくれるか、それとも殺すか……」という両極端な選択肢が提示され、シュンカも劇団に加入する事が決まりました。
場面が変わり、梅之助の話になります。
梅之助は歌舞伎で有名な嵐山家の人間でした。
道端でつい、歌舞伎の口上を演じている姿を、通り掛かったみどりに見られてしまいました。
最初は戸惑っていた梅之助ですが、みどりが「梅之助さんが舞台で演じているところを見てみたい」と告げてきます。
近くにいた太郎によると、ここ最近みどりが「何かをしたい」と言った事は無かったそうです。
もしかしたら、梅之助の舞台を見れば、みどりが元気になるかもしれない。
そう言う太郎の後押しもあり、梅之助も『からす座』に加わることになります。
途中で登場したツッコミおばはん……マチャコは、かつて『エノキンマチャコ』として漫才をしていました。
しかし、相方のエノキンは戦争で喪ってしまいます。
それからというもの、マチャコは相方を取らず、のらりくらりと生活していました。
そんなマチャコに、『からす座』へ来ないかというオファーを、笑子が行います。
ツッコミどころを探している、そんなツッコミの受け皿になりたい。
マチャコのツッコミが刀ならば、『からす座』はその刀を収める鞘になる。
その言葉を受けて、マチャコも『からす座』の一員となります。
こうして、『からす座』の公演メンバーが揃っていったのでした。
最後に現れたのが、チラシを見てきたという市松紋三郎と紋寿の親子です。
紋三郎は以前の『からす座』でもお世話になっていて、再び立ち上げとなるなら協力しようと思って願い出ました。
同時に、娘の紋寿にも舞台経験を積ませてあげたいという親心もあり、これで役者はそれなりに集まりました。
まずは春樹とすみれ、紋三郎と紋寿。
笑子に良いところ見せたい実近。
イイ男とのラブシーンをやりたい美代。
みどりの為に演じる事を決めた梅之助と、なぜかついてきた太郎。
話の流れで入ってしまったシュンカ。
そして、通りすがりのツッコミおばはんことマチャコ、マチャコに憧れを抱いていた銀二も加わります。
さらに、すみれの要望により、相手役は愛子が務める事になりました。
また、音響や照明などの裏方は、久仁彦の陸軍時代の知り合いが引き受けてくれることが決まりました。
『からす座』の稽古が始まると、様々な問題があり、思うようにうまくいきません。
笑子とのラブシーンがやりたいがために、出番でもないのに勝手に出てきてしまう実近。
男役のはずが、急に男役が抜けてしまうすみれ。
稽古にほとんど参加しない春樹。
さらに、『からす座』の邪魔をしようと、譲吉が検閲官である敏郎や、梅之助、太郎を使って動いてきます。
春樹は心の問題を抱えていました。
探しに来た久仁彦に、春樹の所属していた部隊が、春樹を残して全滅したという話をします。
それ以来、全ての事から逃げ出してしまうようになってしまった、と……。
久仁彦だけでなく、心配になった笑子とシュンカも現れますが、そこへやってきたのが笑子を追ってきた実近でした。
春樹が走り去っていくのを、笑子とシュンカが追い掛けます。
と同時に、美代が現れて、すみれが辞める事を告げに来ました。
その一言を聞いた久仁彦は、すみれのもとへと向かいます。
残ったのは実近と美代。この2人は自分の欲望のままに『からす座』に入った者同士ということもあって、ここから協力関係を結びます。
すみれの問題は、好きな女子が目の前に来ると、自分だけのものにしたいといった気持ちになってしまうという事でした。
宝鹿の時も、男役を演じていたはずなのに、好きな女子が目の前に来ると、急に乙女になってしまう。
かといって、娘役ではなく、男役として好きな女子と演技がしたい。
ただ、その問題は解決できないまま来てしまった事で、『からす座』に迷惑を掛けてしまう。
だから辞める事を決めた、とすみれは言いました。
千草がすみれの話を聞いたところで、愛子と久仁彦が現れます。
愛子は「自分のせいで、すみれさんを苦しめてしまっている」と思っていましたが、すみれがとっさの嘘で女子が苦手ということを告げます。
だから、愛子のせいではなく、自分自身の理由で離れることを告げますが、久仁彦は必死に留まるよう、すみれに説得します。
その様子を見ていた愛子は、自分が抱いている久仁彦への感情を抑えて、すみれの相手役を久仁彦にするように告げます。
千草は愛子の久仁彦への気持ちに気付いていましたが、愛子はそれでも良いと言います。
色んな人が悩み、迷っているところで、烏森姉妹の会話を耳にします。
その内容は、妹の愛子の身体が長くは持たないということでした。
本人はまだ大丈夫という感じで、発作なども頻繁には起きていません。
しかし、徐々に病は身体をむしばんでいきます。
残り少ないかもしれない愛子の人生。
その愛子に『からす座』の舞台をもう一度見せたい。
笑子の思いは、そこにありました。
それぞれの問題点を陰で聞いていた人物がいます。
それがみどりです。
みどりは、梅之助の舞台が見られるように、譲吉に相談をしていたのです。
すると譲吉が言葉巧みにみどりを操り、他に問題点が無いか、探りを入れるように指示を受けます。
そして、みどりは見事に様々な情報を仕入れ、譲吉に相談を持ち掛けます。
その中で、メイン役者となる春樹とすみれを『からす座』から遠ざけようと動きます。
ところが、春樹はシュンカの言葉が、すみれに至っては「女子が苦手」という真逆の情報を利用したため、逆効果になってしまいます。
しかし、それだけで引き下がる譲吉ではありません。
譲吉は検閲官の敏郎と手を組んで、千草の演出に難癖をつけてきます。
通常の武器は危険なイメージなので、ふわふわしたものを利用すること。
癒しの要素が欲しいので、動物を登場させること。
口調が怖いので、語尾は「ワン」や「ニャン」、赤ちゃん言葉にすること。
終戦直後ということで、アメリカ人の英雄を登場させること。
これらの条件を受け入れられなければ、公演は認められないと告げられました。
この条件を全て呑むと、まともな作品にはなりませんが、そこは『からす座』です。
昔から、『からす座』はまともじゃないから問題ないと、春樹が断言します。
そして迎えた公演当日。
中盤までは大きなトラブルも無く、順調に進んでいきます。
ところが、実近が台本と違うことに出ます。
台本では愛しい人を救い出すというシーンでしたが、美代と協力して「王子のキスで呪いを解く」という話に持って行ってしまったのです。
こうすることで、王子役の笑子は話の流れで、実近とキスをしなければなりません。
迫りくる実近のもとに現れたのは、護衛役の春樹でした。
春樹は「今のは偽物だ」と断言して、話を元に戻します。
しかし、最大の敵は乱入してきた譲吉と敏郎でした。
台本にないキャラクターの登場で、舞台上は大騒ぎです。
ひとまず譲吉が、今回の事件の親玉という事にして、行方を捜すことにします。
その間、マチャコと銀二がうまいこと繋いでいましたが、さすがに限界となった時、現れたのは梅之助たちでした。
梅之助たちが歌舞伎で魅了し、譲吉と敏郎を捕らえた紋寿が登場して、舞台はクライマックスへと向かいます。
結局、『からす座』の公演は賛否両論あったものの、無事に終演を迎える事が出来ました。
公演後は、それぞれの人物に変化があらわれます。
マチャコはピンチの時に一緒に場を繋いだ銀二を、新たな相方として迎え入れることにしました。
みどりはすっかり元気になり、また『からす座』の公演を見に行きたいと言っていました。
さらに、一方的に思いを寄せていた太郎の気持ちに気付いたみどりは、これから太郎を応援していくことを公言しました。
兄の敏郎は最初、みどりを舞台から遠ざけようとしていましたが、元気になったみどりを見て、考えを改めました。
実近は笑子を奪うことはできず、美代もかっこいいイケメンとのシーンという夢も叶わず。
ただ、共謀したからか、お互いに意識をしあうようになり、付き合うようになったようです。
そして、すみれ、愛子、久仁彦、笑子、春樹といったメンバーは、次回公演に向けて動き出します。
といった感じで『まんま、見ぃや!』は幕引きとなりました。
ここからは、『キャラクター編』に続きます。
【沖縄20200201】沖縄の旅 ~辺戸岬とハートロック~
概要
今回は沖縄に行ってきました。
冬の間に一度は沖縄に行って、寒さをしのぎたいですからね。
というくらいの、特に目的も無い旅の始まりです。
奥武島へ
前回、奥武島の天ぷらを頂いたので、今回は……と思っていました。
飛行機が定刻通りに到着してくれたおかげで、奥武島にも寄り道できる状況に。
ということで、今回も
『中本鮮魚店』さんへ。
写真は前回(2019年11月訪問)のものを流用。
この日は外国人観光客も訪れていたようで、閉店45分前というタイミングにもかかわらず、5~6組の列ができていました。
注文が多いのか、商品がうまく伝わらないのか、列がなかなか動きません。
沖縄とはいえ、風が吹くと少し肌寒い気温でした。
順番が巡ってきたときには、一部商品は既に完売していました。
今回注文したものは後程。
宜野湾へ
少し時間を取られてしまったので、高速道路を利用して次の目的地へ。
次の目的地は
『オイナリアン』さんです。
写真は2019年8月訪問時のものです。
こちらも閉店まで30分ほどでしたが、まだ一部残っていました。
狙っていた商品はラスト1個だったので、ギリギリのタイミングでした。
ホテルへ
ということで、今回の夕飯はこちらになります。
他で仕入れたものもありますけど。
まずはこちらが『中本鮮魚店』さんの天ぷらになります。
左からもちもちポテト、さかな、やさいになります。
もちもちポテト、北海道の『いももち』ですね。ざっくり言えば。
沖縄に来てまで食べるものではないかもしれませんが、個人的に好きなので。
本当はもずくを食べたかったのですが、既に完売してしまっていたので……。
『オイナリアン』さんのいなりめしと骨なしチキンです。
ラスト1個だったのは、骨なしチキンの方です。
いなりめしも、見た感じだと残りわずかだったので、もう少し早めに行くか、予約しておくのが良さそうですね。
レビューのところにも書いてありますが、骨なしチキンはニンニクを使用しているためか、車内にチキンの香りが充満します。
公共の交通機関だと飯テロになりそうなくらいなので、車で買いに来るのが良いかもしれません。
天ぷらの方は前回も食していますが、このボリュームで1個75円というのは安いと思います。
夕飯のおかずにしても、1,000円あれば2人前は買えますし。
ちなみにメニュー紹介の時に『やさい』や『さかな』と書いていますが、実際のメニュー表記はこのようになっています。
手抜きではないので念のため。
いなりめしも1個が90円という安さ。
見た目は小さそうですが、お米がぎっしり入っているので、ボリュームがかなりあります。
チキンの方はニンニクを使っていますが、思ったよりはしつこくなかったので、さくっと食べられました。
いなりめしがかなりさっぱりしているので、良い感じにお互いを中和している印象でした。
これは確かに名コンビですね。
沖縄本島最北端へ
翌日も天気に恵まれたので、那覇市内から少し遠いですが、沖縄本島の最北端の地を目指します。
どのくらい離れているかというと、那覇市内から120kmくらいあります。
ということで
中間地点にある『道の駅 許田』で休憩を取りました。
ここまではおおむね順調だったので、10時前に到着しましたが、この時間ですと人影もまばらですね。
せっかくなので展望デッキからの眺めも。
海の水が透き通っていて綺麗ですよね。
ここからさらに走ること1時間ほど。
沖縄本島最北端の地『辺戸岬』(へどみさき)に到着。
こちら側は雲が多めになっていますが、反対側は
きれいな青空が広がっていました。
展望スペースから見ると
独特な形をした岩が。
高さも結構あるのですが、この日は風が少し強く波が高かったからか
思いっきり波しぶきが上がっていました。
こういうのを見ていると、何だかテンションが上がってくるんですよね。不思議と。
見晴らしがよく、伊平屋島辺りがうっすらと見えます。
一通り景色を楽しんだ後は、次の目的地へと向かいます。
古宇利島へ
この後は食事して戻る予定でしたが、次に訪れる時に天気が良いとも限りません。
行ける時に行ってしまおう、ということで急遽目的地を変更。
『古宇利大橋』へとやってきました。
この橋を横断して、古宇利島を目指します。
……とその前に。
この橋の入り口には駐車スペースがあり、ここから古宇利島を眺める事が出来ます。
橋は歩行者も通行できますが、橋の長さはおよそ2kmほどあります。
さらに、橋のふもとにある砂浜にも降りることが出来ます。
そしてここからの景色ですが
水が本当にきれいですし、橋の長さも伝わるでしょうか。
この橋の向こう側が古宇利島になります。
しばらくここでぼーっとしていたかったのですが、時間がありますから次へ向かいます。
古宇利島の名所はいくつかありますが、今回は時間の都合もあるのでこちらだけ寄り道しました。
『ハートロック』です。
大手航空会社のコマーシャルで一躍有名になったこの場所ですが、この日も多くの観光客が訪れていました。
駐車場もいくつかあるのですが、訪れた日はシーズンオフだったから、有料駐車場でも監視員が不在のように見えました。
帰りに駐車場近くでタバコ吸ってるおっちゃん居たから、もしかしたらその人なのかも。
ちなみに駐車したスペースの入り口には『本日無料』と書かれていました。
日曜日に訪れましたが、オフシーズンだからでしょうか。
調べてみると、通常は100円の駐車料金が掛かるようですが……。
駐車場から徒歩5分ほど。
距離は近いのですが、足場がかなり悪いので、歩くときは注意が必要です。
お目当てのハートロックが見えてきました。
なるべく人が入り込まないように撮影しましたが、この日も多くの観光客が訪れていました。
砂浜にある無数の足跡が、観光客の多さを物語っています。
砂浜へと降りてみます。
極端に風が強かったわけでもないのですが、少し波が高いような気がしました。
ここから来た道を戻って、島内を一周。
ハートロック以外ですと、橋を渡ってすぐのところにあるスペースに人が集まっていました。
休憩施設や飲食施設があるようで、昼時という事もあってか、かなり賑わっている様子でした。
きしもと食堂へ
お昼は定番となっているこちらへ。
『きしもと食堂』さんです。
写真は2019年1月に撮影したものです。
この時は御覧の通り、特に列ができていなかったのですが、今回は10組近く待っていました。
時間もあまり無いので、手前にある八重岳店の方に行こうと思ったのですが、ものすごい人だかりができていて、駐車場すら入れない状況でした。
以前訪れた時は、混雑していても駐車場には余裕で入れたのですが……。
この日は近くで、『もとぶ八重岳桜まつり』が開催されていた影響かもしれませんね。
それで渡久地の方に来たのですが、レンタカーの返却時間もありますし、あまり流れが悪いようだったら諦めようと思っていました。
しばらく待っていると、続々とお店から人が出てきました。
そして、並んでから30分ほどでお店の中へ。
今回の注文は
岸本そば(小)とじゅーしーです。
じゅーしーは残り僅かだったようで、食事している最中に完売していました。
ちなみにメニューは、『岸本そば』の小か大、『じゅーしー』の2つのみ。
他に飲み物のメニューが少々ある程度です。
なので、注文に迷う事もありませんし、提供されるまでの時間も数分程度とかなり早いです。
そういった理由もあって、回転率はかなり良いです。
優しくてどことなく懐かしい味わいの岸本そばとじゅーしーを頂いて、那覇空港へと戻ります。
帰路へ
当初の予定より15分ほど遅くなってしまいましたが、帰りの時間も多少余裕を持たせてありました。
対向車線はかなり渋滞していましたが、こちらはおおむね順調な流れ。
そういえばいつも、道の駅からしばらく渋滞していたのですが、今日は全くといっていいほど渋滞していませんでした。
日曜日の早い時間だったからでしょうか……。
と思ったけど、良く考えたら手前の事故の影響で、許田から先の交通量が抑えられてたっていう。
道の駅の駐車場は混雑していたので、高速道路のサービスエリアへ。
伊芸サービスエリアで一休み。
ついでに、展望台にも寄り道してみます。
こちらは那覇方面の伊芸サービスエリアの展望台になります。
高さ的には許田方面の方が高かった気がしますが、海に近いのは那覇方面側になります。
その後はレンタカー店に車を返却。
間に合わないかと思ったのですが、返却予定時刻の5分ほど前に戻ってくることが出来ました。
突発的に寄り道したものの、時間通りに返却出来て良かったです。
その後の様子はこちらへ。
総括
最初は主な目的も無く、いつも通り『きしもと食堂』に行って帰るつもりでした。
ただ、いつも同じパターンではつまらないですし、せっかくなら時間の余裕がある時に、島のあちこちを巡ろうと思いまして。
嬉しいことに天候に恵まれたおかげで、良い景色にも出会う事が出来ました。
天候次第では、それこそ道の駅巡りをしてても良かったんですけどね。
辺戸岬かハートロックか、どちらかで迷っていたのですが、両方とも訪れることが出来たのは大きかったですね。
欲を言えばもう少しゆっくりしたかったですが、食事する時間を削るくらいしか余裕がありませんでしたからね。
また次回以降に訪れたいと思います。
【高松20200112】香川・高松の旅 ~譲渡車両を求めて~
概要
今回は高松に行ってきました。
目的は『ことでん』に乗るためです。
『ことでん』の主力車両は、名古屋市交通局や京急、京王から譲渡された車両たちです。
昔利用していた車両が、今も乗ることが出来るということで、現地へと向かうことにしました。
といっても、運行が開始されたのは今から15年以上前の話なんですけどね。
高松へ
今回も飛行機での移動です。
詳細はこちらへ。
ことでんに乗車
到着当日は降雨の予報も出ていたので、ホテルに荷物を置いてから行動開始となりました。
しばらく乗車していると、一番狙っていた車両が反対ホームにいるのを発見。
しかも行先がこれから向かう方面だったので、急いで下車。
車両に向かうと、何となく様子がおかしい。
どうやら、貸し切り運行だったようで、一般客は乗車できませんでした。
とりあえず、写真だけ撮影させていただきました。
シャッター切ったタイミングで『準急』になったけどな。
現在、準急は運行されていません。
しばらくすると
瓦町の表示になりました。
この時間は、列車の行き違いとお手洗い休憩を兼ねて停車していたようです。
ただ停車しているだけでなく、行先を変えて撮影タイムも兼ねていたようです。
最初、『琴電琴平』の表示だったので、慌てて降りたのですが、たまたまその表示だったようで。
表示見なければ降りる事も無かったので、そういった意味では良かったのかも。
最終的には白幕表示で出発していきました。
ちなみにこの車両、京急で使用されていたもので、塗装も当時のものに特別塗装されています。
窓の形など、少し手は加えられていますが、全体的には当時の面影を色濃く残していました。
子どもの頃から良く利用していたので、懐かしい気持ちになりました。
ちなみにここまで乗車していたのも、同じ形式の車両でした。
滝宮駅
せっかくなので、駅を観察してみましょう。
見るからに古そうな木造建築ですよね。
赤いポストも良い味出しています。
中に入ると
『改札口』の表記からして古さを物語っています。
その下には最新機器ともいえる、IC読み取り機が設置されていました。
この建物、入り口に掲げられている通り、近代化産業遺産として登録されているものです。
右上の掲示の内容によると、平成23年(2011年)の時点で、築85年ということです。
ということは、1926年の建築となります。
今から6年後には、ちょうど100年を迎えるということで、それまで残っていてほしいですね。
駅構内には
綾川町の紹介と、道の駅の紹介が書いてありました。
道の駅までの案内がありませんが、調べたところ滝宮駅から徒歩で15分ほど、1km程度のところにあるようですね。
『ことでん』の駅にはキャラクターが存在していて、高松工芸高等学校デザイン科の方々がデザインされたようです。
それも気になったのですが、駅貼りのポスターが1週間で2,000円とは……。
滝宮駅は駅員のいる時間が限られています。
といっても、一般的にある日中のみ、朝夕のラッシュ時のみ、平日のみや休日のみといった形ではないんですよ。
なぜか日中は不在、始発から10時までと16時から終電までは駅員が滞在しているのです。
ホームには列車接近案内が設置されています。
こちらもかなり古いものでしょうね。
これにて1日目が終了したのですが、何気にこの時点でほぼ目的を達成してしまったという。
ことでん乗り回し
翌日は
一日乗車券を手に、ことでんの乗り潰しを。
まず来たのが
こちらは京王からの譲渡車両になります。
ただ、京王自体には特に思い入れも無いので見送り。
『京急』の文字が。
まずは長尾駅まで単純往復を。
乗り換え駅でもない住宅街の終着駅なので、のんびりとした時間が流れていました。
こちらの電車を
こちらも京急の車両になります。
長尾線は最高速度60km/hなのに対し、琴平線は75km/hまで出します。
そのせいもあってか、車内はかなり揺れるんですよね。
そこで。
琴平~高松間のJR・ことでん比較
ということで、次に乗ったのがこちら。
JRになります。
一日券を持っているのだから、そのまま折り返せば良かったのですが、せっかくなら乗り比べをしようかと。
まずは、ことでんから。
琴電琴平から高松築港まで、日中の所要時間は60分、運賃は630円です。
本数は1時間あたり2本と、30分サイクルの時刻となっています。
駅数は21駅と比較的多く、住宅街の中を走行する感じです。
自動改札はターミナル駅以外は設置されていないのと、切符が紙式なので自動改札機が使えません。
ICカードは交通系のカードなら使えます。
駅は無人駅も多く、停車するたびに車掌や運転士が対応に当たっていました。
次にJR線です。
琴平から高松まで、日中の所要時間は45分程度ですが、坂出で快速に乗り換えた場合です。
普通列車だと、60分ほど掛かると思います。
運賃は870円です。
駅数は15駅で、瀬戸大橋に繋がるのもあって、海の近くを走行する感じです。
ワンマン運転を行っていましたが、前扉以外からも乗降出来たので、恐らく各駅に駅員か自動改札機が設置されているのでしょう。
所要時間はあまり大差がありませんが、運賃と本数はことでんの方が有利です。
ただ、ことでんは走行中、かなり揺れるので、車酔いしやすい方は多少高くてもJR線の方が良いかもしれません。
ことでんに乗車後、JR線に乗ると「速度はかなり出てるのに、全然揺れないなんて……」という感覚になります。
ちなみに、ことでんとJRはライバルというより、同志といった感じでしょうか。
JR線の高松~琴平とことでんの高松築港~琴電琴平の両方が一日乗り放題の切符があります。
ということを後で知ったけど、長尾線に乗ったからね……。
瓦町へ
高松から高松築港へと向かい
こちらの京急車で瓦町駅にやってきました。
数分後にやってきた琴平線も
京急車でした。
こうやって見ると、会えるチャンスはかなり高そうですね。
この日、特別塗装は車庫にいました。
最後は
志度線の車両を見学。
こちらは名古屋市交通局の車両のみ走行しています。
正直、名古屋は思い入れがないので、時間の都合もあって今回は乗車していません。
たも屋さん
お昼時ですので、軽く食事をしましょう。
香川といえばやっぱりうどんですよね。
こちらのお店でうどんを頂きました。
このうどん、注文は『かけ』です。
トッピングのワカメと大根おろしは無料サービスとなっています。
無料だからといって、あまり入れすぎてもさぬきうどんの味わいが損なわれてしまいますからね。
あっさりとした味わいで、さらっと頂くことが出来ました。
だしの味を楽しめる一杯でした。おいしかったです。
高松空港へ
ホテルに預けていた荷物を取りに戻り
再びことでんへ。
といってもこの車両はたまたま通りかかった車両です。
帰りは
空港通り駅で下車します。
名前の通り、空港までの道路の真下にあります。
『空港通り』という駅名ですが、空港までは10km近くありますので、とても歩ける距離ではありません。
駅前には空港リムジンバスの案内があります。
400メートルということですので、実際に時間を計ってみます。
その結果、6~7分ほどでリムジンバスの停留所まで到達出来ました。
とはいえ、高松駅に出るには空港リムジンバスの方が便利ではあります。
今回のように一日券を持っているといった場合や、沿線に用事がある時くらいでしょうか。
バス停も屋根がないので、悪天候の時はバスが来るのを傘を差しながら待つしかありません。
始発でもないので、遅れてくる事や満員で乗れない事もあります。
この日は3台目にようやく乗車出来ました。
その後の様子はこちらへ。
【舞台感想】カラスカ公演『クロスミッション』~十字架ミッション編~
カラスカの2作品同時公演の両方を観てきました。
千秋楽から3週間ほど経ってますが。
時系列でいくと、『交差ミッション』から『十字架ミッション』という流れになります。
公演表上でいくと、A公演・B公演の順ですね。
まとめて感想を書きたいところですが、恐らく長くなるのでミッションごとに分ける事にしました。
なお、あらすじは公演パンフレットの裏面を参照してください。
十字架ミッションは、交差ミッションの後の話になります。
交差ミッションでは、『ゴッド・オブ・ゴッド』の結果、加々美桐斗が新しい教祖となることが決定しました。
宗教団体『クロスクロイツ』では、入信した際に洗礼ネームが与えられます。
桐斗は『キリトール』という名前で、教団内の活動を行っていました。
そのキリトールがある日から失踪してしまったわけです。
姿を消すことは過去にもあったようですが、今は降誕祭が間近に迫っている時期。
その大事な時に教祖のキリトールが居ないとなると、教団内では大問題になってしまいます。
幸い、この事実を知っているのは、教団の幹部のみで一般信者には知られていない事です。
しかし、もし一般信者に知られてしまったら、一般信者は「自分たちは教祖に見捨てられた」と思い込み、最悪の場合は命を絶つ人も出てしまう……。
そんな状況を何としてでも回避したい慶介と佐織が目を付けたのが、見た目がそっくりな良平でした。
シングルキャストで役名が違うのは、こういう理由があるからです。
ここからは教団内の話になるので、まずは一部の人の洗礼ネームと簡単なプロフィール的なものを書いておきます。
○葛城良平
キリトールかと見間違えるほど似ている人物。
キリトールとの違いは髪型と言葉遣いくらい。
良平はオールバック的なものに対し、桐斗は前髪の一筋を前に垂らしていました。
借金の肩代わりという甘い言葉に誘われ、偽キリトールを演じることになる。
○石丸慶介
洗礼ネームは『ウタマーロ』
ミュージカル俳優をやっていて、公演が無い時に桐斗を手伝う形で教団に出入りしていた模様。
○神代佐織
洗礼ネームは『サオリータ』
『クロスクロイツ』では幹部であり、シスター的存在の模様。
ウタマーロと一緒に、キリトールの行方を捜しつつ、良平に偽キリトールになるようにお願いした。
○司馬清忠
洗礼ネームは『シバール』
教団の幹部であり、キリトールの態度に不満を感じていた。
教団内ではキリトールに続いてナンバー2と言われている。
○島村久美
洗礼ネームは『クミーラ』
ナンバー2のシバールの傍に仕えている。
○不知火霞
教団の誰かに呼ばれて『クロスクロイツ』に入り込んだ。
『交差ミッション』で『ゴッド・オブ・ゴッド』に参加したのも、誰かに呼ばれたからのようで。
心を奪ったキリトールを探しているところ、敵対するシバール側にいるクミーラに声を掛けられ、勝負の協力をすることになった。
さて、教団内に戻ったサオリータとウタマーロは、シバールとクミーラと遭遇します。
シバールは「キリトールが姿を消したのではないか」という疑いをかけるが、良平が扮した偽キリトールの姿を見て、キリトールが居ると信じてしまう。
シバールの目的は、教祖になること。そして、信者からお布施を今よりもっと貰うようにすること。
現状は基本的に月額3,500円を信者から受け取っているが、シバールはそれ以上の資金を得ようと考えていた。
キリトールが居なくなったと知った時、このまま教祖が不在では教団としては困る。新しい教祖を早急に決めなければ。
そういう流れにもっていけば、自分が教祖になることが出来ると思っていた。
ところが、キリトールが現れてしまった。このままでは、自分が教祖になる術が遠のいてしまう。
そこでシバールは、キリトールに対して勝負を挑むことにします。
勝負は『特定信者』に指定された信者を、より多く救うこと。
『特定信者』は、一般の信者よりも心の闇が深く、より一層の救いを求めている信者のこと。
偽キリトールは良くわからないものの、「売られた喧嘩は買うしかない」という勢いで勝負を受けることになります。
ここからは特定信者に指定された人物の紹介をします。
○松岡もなみ
○松岡美亜
洗礼ネームは、もなみが『モーニャ』、美亜が『ミアンカ』
2人の姉妹は父親から日常的に暴力を振るわれていました。
その父親からの暴力は辛く、生きていく希望を失いかけていました。
その時に、道端に捨てられていたあるロールプレイングゲームを見つけます。
2人は父親に見つからないよう、こっそりとそのゲームで遊んでいました。
ゲームは非常に楽しく、自分たちもゲームの世界の人のように、自由に冒険がしたい。
そう思うようになったそうです。
そのため、教団内ではモーニャが踊り子、ミアンカがエルフという事になっています。
○神田武雄
洗礼ネームは『カンダタ』
親の陰謀により、モンスターだと洗脳させられ続け、最終的には生物兵器にさせられるところでした。
ところがその計画が破綻し、親は逮捕されてしまいます。
中途半端に洗脳されたカンダタが教団に送られ、モーニャ・ミアンカに「モンスターならもっとモンスターらしくしなきゃ」と言われ。
とあるモンスターのコスプレをするようになりました。
○雨宮一郎
洗礼ネームは『スコール』
教団に送られた時から「我が名はスコール」と言っていたため、そのまま洗礼ネームになったそうです。
スコールは、ある日突然失われた息子を復活させるため、エクスポーションを探しているとのこと。
ただ闇雲に探しても、誰も渡してくれない。
もっと強くなければならない。
そしていつの日か、勇者のコスプレをするようになりました。
ここまでがドラ○エチームと呼ばれる特定信者です。
そしてこの他にも
○旭山多磨子
洗礼ネームは『タマーラ』
小さいころから山奥に住む祖父と暮らしていたタマーラ。
祖父が極度の人間嫌いであったため、他人との接触が無いまま大きくなりました。
祖父が居なくなり、施設に預けられたのですが、施設での扱いが悪く、タマーラは人間嫌いになってしまいました。
その結果、まるで野生児のような子になってしまったのです。
○百合川真理央
洗礼ネームは『ウサンクサイン』
微妙ながら超能力が使えるらしく、かなりの人間不信になっていました。
使える能力は相手の身体を操る能力、心を透視する能力、どこへでも瞬時に移動できる能力の3つ。
しかし、身体を操るといっても身体の一部分しか操ることが出来ず、心を透視できるのも女性だけ、瞬時に移動した後は必ず息が切れているといった胡散臭いところがありました。
そのためについた洗礼ネームが『ウサンクサイン』です。
ウサンクサインは常に「僕を怒らせるな。怒らせたら自分の力が制御出来なくなる」と言い、「みんな僕の力を欲しがってる」などと言って人間不信になったそうです。
○不知火朧
洗礼ネームは『ニンニン』
自分の事を「忍者だ」と言ってる時点で即特定信者入りでした。
ニンニンは霞の姉になります。
里から秘伝の書を持ち出して消えた弟を探して、この教団に入ったそうです。
秘伝の書によると、自分の見た目を完全に変える術が使えるそう。
しかし、この術に身体が耐えられるのは一度だけ。
既に姿を変えているかもしれない、ということで出会った人に戦いを挑んでいるそうです。
ちなみにニンニンにとっては弟ですが、霞にとっては兄になります。
きょうだいの順としては、朧>探し人>霞となります。
確か『かげろう』だったっけ……。
以上の特定信者が持っている悩みや心の闇を解決して、より多くの信者を救った方が勝ち、ということになります。
そして、この特定信者の一部に関して、キリトールは姿を消す前に『何か』をしていったようです。
キリトールの姿を見た時、ミアンカは「あの約束、いつにしますか?」と言ってきましたし、モーニャは「よくアタシの前に姿を見せられたもんだね!」とご立腹の模様。
タマーラに至っては「裏切者!」と襲い掛かってきました。
ウサンクサインは「あのことは反省して頂けましたか?」と言っています。
果たしてキリトールは姿を消す前、いったい何をしていったのでしょうか。
そして、特定信者を救う対決の結末は……。
という感じで話が進んでいきます。
話の中で、キリトールがやってきたことが徐々にわかってきます。
ミアンカとの約束は『結婚と子作り』でした。
正直、思わせぶりなだけで、もっと軽い約束だと思ってました。
しかし、これにも理由がありまして。
どうやら、話のルートが「成長した子供が勇者になり魔王を倒す」というもののようです。
クリアするためには魔王を倒さなければならない。魔王を倒すには子供が必要……ということで、キリトールと約束をしたようです。
キリトールの性格から、約束したのは別の理由がありそうだけど……。
『結婚』という事を聞いて、待ったをかけたのが霞でした。
ここで霞はキリトールの事が好きだと、ついうっかり言ってしまうのです。
ミアンカと霞の奪い合い、その様子を見ていたサオリータが参戦するというまさに三者譲らぬ戦いが始まりました。
実はサオリータも、偽キリトールの発案や言動を見ているうちに、だんだんと好きになったようでして。
そんな偽キリトールの奪い合いを見ていたら、居てもたってもいられなくなった。という感じでした。
ただ、ミアンカと霞が好きなのは桐斗であって、サオリータが好きになってしまった良平ではないのです。
見た目は桐斗そっくりなんですけどね。
結局、この場は良平がうまく巻いたのと同時に、ミアンカは最終的にシバールに捕まってしまったりして、この約束の話は流れてしまうんですけどね。
最後はどうやって解決したんだろう。
本物ではない事を明かして、ここにいる偽キリトールとは別人という事を理解させたのかな……。
何か「こっちのキリトール様でもいい!」とか言い出しそうな気がする。
モーニャにしたこと……というか、実際には「何もしなかった」事に憤りを感じていたようでした。
モーニャは自分の身体が魅力的な大人になったという自信が少しあったので、キリトールに勇気を出して誘ったのです。
「『パフパフ』しないかい?」と。
ドラ○エから急にドラゴンボ○ルネタになった。
しかし、キリトールはきっぱりと断ったのです。まるで興味がないと言うかのように。
実際に興味無さそうでしたけど。
あっさりと断ったことで、モーニャが傷ついた……ということのようです。
この辺も、キリトールじゃなかったからか、それともそんなことする必要が無いとわかったからか、うやむやのうちに片付いてましたね。
タマーラとウサンクサインの話は共通な部分があります。
タマーラは以前、キリトールと一緒に遊んだことがあるのです。
その姿を誰かに見られたくないから、みんなが寝静まった後にこっそり遊んでいたようです。
そうやって遊んでくれたのは、キリトールが初めてだったようで。
タマーラが「キリトールが初めての人」と言っているのを、ウサンクサインが聞いていました。
ここまでは良かったのですが、ある日タマーラがキリトールに対して「信じてたのに……キリトールも裏切った」と言っているのをウサンクサインが聞いてしまったのです。
このことで、ウサンクサインはキリトールがタマーラを遊ぶだけ遊んで捨てたと勘違いするのです。
しかし、実際はタマーラが仲良くしていたネズミのチュー助さんとチューチューさんら4匹が業者によって駆除された事に怒っていたのです。
ミッキーさんとミニーさん、名前だけ出すならいいけど、そのあとに駆除されたとは書きにくい……。
ちなみにこのネズミの駆除については、キリトールが手配したのではなく、シバールが手配した業者だという事が判明しました。
キリトールは裏切ってなかったのです。
その事が判ったことで、タマーラの認識とウサンクサインの認識が変わったのです。
キリトールがやったことの話はここまでにして。
ここからはどんな感じで救われたという話をしつつ、各キャラクターについて触れましょうか。
○偽キリトール(葛城良平)
借金まみれという状況から、誰にでも救いの手を伸ばしてしまうタイプなんでしょうね。
その優しい性格が、今までは利用されてきてしまったために、借金まみれの生活をするようになってしまったのかもしれません。
ただ、優しい性格が根本にあったから、今回の事件を無事に解決できたんだと思います。
確かに特定信者の人たちは、あまり触れたくないと思う人もいると思います。
正直、関わったら何だか面倒なことになりそうという印象がありますし。
だからか、今まで教団関係者の間でも、あまり触れてこなかったのかもしれません。
その中でも、キリトールは色んな手を考えて動いていて、その意思を引き継ぐ形で偽キリトールとして活躍しました。
タマーラに使った『動物作戦』は、キリトールも似たような事をやっていたという点から、見た目だけでなく考え方も似ていたという事のようです。
今回は勝負ということもあって、ゲームの世界にいる住人も救うことになりました。
そこで有力になったのが『ゲーム中毒者』の存在でした。
ゲーム中毒者に「ゲームを辞めなさい」と言っても、聞く耳持たない人が多いことを良平は知っていました。
そして、その人たちは「ゲームがクリア出来たら、そのゲームを終わらせる」ことも。
もちろん、一度クリアしたゲームを何度もプレイすることもあれば、新しいゲームに手を付けることもあります。
ただ、今の状況を、クリアする事で一度終わらせることが出来るのです。
そうすれば、例えば現実世界は「ゲームクリアしたことで、新たなマップが解放された」という事にして、新たな冒険の旅を始めることが出来ます。
そこは今までのゲームの世界とは違い、魔法も武器も無いけれど、仲間や絆がある世界。
その世界へと、良平は送り出すことに成功したわけです。
最後のシーンで、霞は良平に対して「自分の追い求めてるキリトールではなかった」と言っていたので、ミアンカも同じだったのでしょう。
これで恋愛話は……サオリータだけになったわけですが。
個人的にはお似合いだと思うんですけどね。そのままサオリータを救ってしまえ。と思ってました。
○ウタマーロ(石丸慶介)
『交差ミッション』から引き続きの出演となったので、衣装等も変わらなかったけど。
最初は良平の事を全く信頼してなかったけど、一緒に行動しているうちにだんだんと信頼していっていったんですよね。
何回か観ていたのですが、結末を知っている上で序盤を見ると「最初はこんなに嫌がってたんだよな……」と思ったり。
「こいつですよ」の時の表情が、あからさまに嫌がってましたし。
最初の出会いは、桐斗と違ってかなりマイナスからのスタートだったんでしょうね。
それが、良平のやり方にだんだんと心を動かされていって、いつの間にか信頼できるようになっていったわけで。
そして『十字架ミッション』でも、心動かさられる人が多数いましたね。
立場上からか、ミュージカル俳優というより歌が上手な教団幹部という感じでしたけど。
ただ、タマーラとの動物作戦の時の演技力は、さすが『ミュージカル俳優』だっただけのことはありますよね。
それにしても、ウタマーロ……慶介は自分に素直に生きてるなぁって思いますよね。
『交差ミッション』の時も、ポイント取りつつも奪われることが多かったですし。
今回もモーニャとのことを凄く羨ましく思ってたみたいですし。
代わりに、キリトールとの仲はきっぱり否定したり、一番素直な性格だったんじゃないかなって思います。
○サオリータ(神代佐織)
桐斗と良平、かなり似ている部分があったのに、なぜキリトールと一緒に居たときはときめかなかったんだろう。
『動物作戦』は、キリトールは裏でこっそりやってたから、サオリータの知らない世界だったのもあるけど。
『ごっこ遊び』についても、キリトールはまだやってなかったようだし。
桐斗の性格から、あまり近くに居られなかったのかもしれないですね。
一人で静かにしているのが好きそうでしたし。
その点、良平に関してはいつもずっと一緒に居られたわけで。
その間に、恋が芽生えたのかもしれません。
前半戦は真面目だったし、あまりボケたりミスをするタイプの人間じゃなかったので、流れるように進んでいきました。
ところが、良平に対しての感情が生まれてからは、恋する乙女になりつつあって。
その辺の変わり様が観ていて面白かったですね。
個人的には、後半の恋する乙女の表情の方が好きですね。
ただ、お色気作戦は無理があったというか……。
もしかして、恋愛に奥手の人は、異性を振り向かせる行動として、お色気に走るという発想しかできないのかな。
『交差ミッション』の沙希だって、やっぱりお色気路線に走りましたし。
○シバール(司馬清忠)
人を見た目で判断してはいけないとは言いますが……。
久さんを見て真っ先に「あ、悪人だ」と思えてしまう不思議。
先入観は良くないですね。
悪人ではなく魔王でしたけど。
『ごっこ遊び』を否定していたのに、良平の話の流れでいつの間にか魔王に仕立てられてたわけですが。
本人はどう感じていたんでしょうね。
「こんなのに付き合ってられるか!」と思いながら、この流れを利用して自分のポイントにしようと考えていたのかな。
ミアンカを連れ去った後も、エルフのつけ耳を無造作に取ってましたし。
シバールに足りなかったのは、相手を理解しようと思う気持ちだったんでしょうね。
そのことを良平である偽キリトールに教えられたのかもしれません。
ただ、キリトールが偽物だと知った時、どういう反応を示すんでしょうね。
本物のキリトールとの勝負に負けたわけではないと思うのか、はたまたキリトールでもない人間にすら勝てなかったと思うのか。
エピローグの感じからすると、教祖は桐斗から良平になったんでしょうけど。
○クミーラ(島村久美)
今回のもう一つキーパーソンだったのがクミーラですよね。
クミーラこそが、ニンニン……朧の追い求めていた弟の変化した姿だったとは……。
という事を理解した上で、2回目以降は観ていました。
霞が朧との回想シーンの時、朧が「弟を探しに行く」と言っていたのですが、その時に顔色一つ変えなかったんですよね。
そして、霞が「見た目も変わっている」と言った時も、さり気なく「にわかに信じられない話」と言ってましたし。
確かにそう思うのが自然ですし、そう言う事で不確定情報という認識を植え付けるわけです。
少し気になったのが、シバールに対して「使える人間を『連れてきています』」と言って霞を紹介したこと。
教団幹部ということだから、『交差ミッション』の『ゴッド・オブ・ゴッド』の情報が少し入ってるのかな、とも思ったんですよね。
だってそれ以外に接点が無いわけですから。
里の情報を知らなかったのも、ちょっと気にはなりましたが、忍びの里なのだから情報が出ないのは当たり前、と言われればそうですし……。
ただ、よく考えてみると、なぜクミーラが霞の事を知っていたのかという疑問は残ったわけで。
その辺はうまく誤魔化されたな……という感じでしたね。
気になるのは、シバールと昔に何があったのかということくらいですかね。
何か探りを入れている時にシバールに見つかってしまい、絶体絶命だと思ったら「私には興味のない話だ」とか言って、何も聞かずに解放したとか。
シバールの隠された顔が見えたりしたのかなって思いますね。
そういえばねずみ駆除の話があったけど、シバールが手配したというのはもしかしてクミーラの助言があったから……?
秘伝の書をねずみにかじられてしまい、その報復措置として駆除することをシバールに提案した。
その提案を受けて、シバールが業者に依頼をした。という流れかなと思うんですけど、どうなんでしょうね。
○ミアンカ(松岡美亜)
どうやってキリトールとの結婚の約束をしたのか、すごく気になりますよね。
実はキリトールも『ごっこ遊び』作戦を考えていて、キリトールの知ってる作品が「子供が勇者になる」ルートの話だったとか。
それか、結婚しないと自分で自分を傷つけかねないと察して仕方なく約束したのか。
もしかして失踪した一番の理由って、ミアンカとの婚約だったりして……。
ミアンカのシーンで好きだったのが、姉のモーニャに対する魂の叫びですね。
ここぞとばかりに、モーニャに対して暴言を浴びせてましたし。
いつも一緒に居て、仲良さそうに見えたのに、実は妹の思ってることは相当黒かったという。
いや、身内だから見えてくる事もあるのか……。
今までずっと、戦いながら「お姉ちゃんの踊り、ホント変だよね……言えないけど」とか思ってたのかな。
言えなかったことが、魔王シバールの登場によって言う事が出来た。
ある意味、ミアンカのレベルが上がった瞬間でしたね。姉を攻撃した経験値でね。
○モーニャ(松岡もなみ)
変な踊り子……げふんげふん。
踊りのスキルが上がってないというより、どちらかというと踊りのセンスが上がってない気が……。
スキルに関しては、練習とかレベルアップで上達するけど、センスになると生まれつきもってるものだったりするので、成長は見込めないような……。
本人は一生懸命やってるんでしょうけどね。
妹のミアンカにボロボロに言われたあと、カンダタに慰めてもらってたけど、このことがきっかけで良いムードになったりしたのかな。
あのシーン、ほんわかしてて良い感じだったし。
エピローグの時、カンダタも徐々に人間らしさを取り戻していったわけだし。
ミアンカにはキリトールがいるし。
でも、キリトールを誘惑してたくらいだから、やっぱりモーニャもキリトールの事が好きだったのかな。
そうなると、カンダタには勝ち目は無いか……。
ところで、モーニャはどこで『パフパフ』を覚えたんでしょうね。
あのゲームの世界じゃなくて、別の世界の用語なわけだし。
しかもミアンカには知られたくない世界っぽいし。
スコールさんの話の時、急いでミアンカの耳をふさいでたから、「ミアンカにはまだ早い」という意識はあるみたいだったので。
ミアンカの婚約の件といい、実は松岡姉妹って大胆な行動をするタイプだった……?
○カンダタ(神田武雄)
毎回メイクが大変そうだな……という役でしたね。
戦いをしている時は普通に動けるのに、移動するときはなぜか両足飛びでしか動けないという。
そこはカンダタが設定を意識していたのでしょうか。
何となく歩いて現れたら、モーニャたちに「モンスターらしく現れなさいよ!!」とか言われてたりして。
カンダタに関しては、とにかく見た目のインパクトが強すぎますね。
出てくるだけで笑いが起こるくらいでしたし。
最後のシーン、完全に顔を拭き取れてないのは笑いを取りにいったというより、人間らしく戻る過程を表現したのかな、とは思いますけど。
でも、あの状態でシバールが表に出ることを許可してたけど、大丈夫だったのかな……。
千秋楽では「ハロウィーン終わったけど捕まるなよ」とシバールが言ってたけど。
多分、職質は受けただろうな……。
○タマーラ(旭山多磨子)
動きからすると獣というか犬っぽい感じはあったけど、マタタビといえば猫だし……。
大きな括りで言えば『野生動物』にはなるけど。
というか、仮に猫だとすると、ねずみのちゅーすけさんとかと友達になれなかったんじゃ……。
キリトールに裏切られたと思い込んだシーンの時、妙に人間らしさを感じたのはなんでだろう。
いや、もともとは人間なんだけどさ。
大きくとらえすぎかもしれないけど、そういった変化を生んだのも、キリトールの影響だったのかもしれませんね。
キリトールが夜な夜な一緒に遊んでくれて、徐々に『人間らしさ』を取り戻していっていたのかも。
ただ、友達が駆除されてしまったことで、タマーラは再び獣のような姿に戻ってしまったとか。
かなり激しい動きをこなしていたようですが、何の違和感も無く演じられていたのは凄いなぁって思いました。
あまり深くは触れませんけど、知ってからは少し気になって観てましたけど。
無事に千秋楽まで終えられて良かったです。
○ウサンクサイン(百合川真理央)
3週間経ってるし、正直に書いても誰も読まないと思うので。
初見の時は、「こういうキャラクターって苦手だな」って思ってました。
キャラクター性というか、あの服とか表情とかが嫌な感じを受けてました。
ただ、不思議なもので、回数を重ねるごとにその嫌悪感は無くなっていったんですよね。
さすがに愛おしいとまではいかなかったけど。だって女子じゃないし。
超能力なんて使えるわけが……とも思ったけど、そもそも悪の組織に洗脳されそうな人がいるような世界ですからね。
超能力者がいても、何の不思議もありませんね。
能力としては微妙な感じだったけど。
少なくともテレポーテーションは間違いなく使えてないと思う。
最終的にはタマーラさんと仲良くなれたみたいだし、良かった良かった……なのかな。
タマーラさんは救えたけど、何となく『人間嫌い』という部分は治ってない気がする……。
いいのかな。タマーラさんと一緒になって、人間嫌いを克服していけば。
○スコール(雨宮一郎)
中盤までは良かったのに……結局、救われない役でしたね……。
最初観た時は、ホントに騙されましたよね。
「失った息子を取り戻すため」とか、「気付いたら目の前に横たわって動かない息子の姿」とか。
終盤のシーンで「そっちか……」という感想にはなったけど。
一度観てしまったら、この辺のセリフの意味合いが全く違って聞こえてくるんですよね。
こればかりは医療的にもどうにかなる問題でもなさそうですし。
文字通り現実を受け入れさせるしかないのでは……。
いっそのこと、シバールの「徹底的にやる」方針のもと、社会復帰を目指した方が良さそうな気がします。
日替わりネタ。うちが観たのは、『ドラえもん』、『ドラゴンボール』、『アルプスの少女ハイジ』でした。
ここの部分、てっきりタクヤさんの中だけで準備されてるものだと思ってたら、事前に打ち合わせてたみたいで。
千秋楽を除いてさらっと流してたので、そういうものなのかなって思ってたんですよ。
千秋楽は……シバールのキャラ崩壊してた気がしないでもないけど。
○不知火霞
良平は桐斗と性格的にも似てる部分があったけど、やっぱり心を奪った相手は桐斗だけだから、良平には興味無かったんでしょうね。
実際、良平自身には貸しは無いわけですし。
ただ、微妙に時間軸がずれるような気がしないでもないんですよね。
『ゴッド・オブ・ゴッド』のために霞が呼ばれたけど、『十字架ミッション』の頃にはキリトールがある程度、教団内で活動していたわけだし。
その間も教団内に居座ったとは……霞の事だからあり得そうだわ。
一つの事に目を向けたら、そこからずっと目を離さなそうだし。
勝手にこれを書きながら作り上げたストーリーだと、『ゴッド・オブ・ゴッド』の後も霞は教団内に潜んでいた。
桐斗……キリトールへの借りを返すために。
しかし、キリトールは一切の隙を見せなかった。まるで、霞が監視しているのを知っているかのように。
そしてある日、キリトールの姿が見えなくなった。
外へ探す事も考えたが、キリトールは『クロスクロイツ』の教祖なのだから、教団内で待っていればいずれ戻ってくる。
ここは下手に外へ出るよりも、じっくり教団内で待ち構えている方が得策。
そんな事を考えながら教団内に潜んでいたところ、クミーラ……実の兄に存在がバレてしまう。
口封じとも思ったが、クミーラは「協力してくれるのなら」という条件を提示。
あまり乗り気ではなかったかもしれないが、キリトールが絡んでいるのであれば話は別である。
そして、霞はクミーラと、シバールと手を組むこととなった。
そういえば、「誰かから呼ばれてきた」とも言ってたから、その差出人を探すために教団内に潜んでいたとか。
でも、それだと夢が無いからなぁ……。
○ニンニン(不知火朧)
声と態度はでかかった。
秘伝の書を必死に取り戻そうとしていたけど、これだけで「どうして朧が秘伝の書を必死に取り戻そうとしてたか」というのが判った人がいたとか。
そんなの、全く思いつきもしませんでしたよ。
カラスカの舞台は、初回は何も考えずに観るって決めてるのもありますけど。
ウサンクサインと手を組むことになって、偽キリトールに変化をした時、てっきり身長はそのままで、すぐばれる展開かと思ったのに。
一応、身長も偽キリトールと同じサイズにはなれたんですね。
変化の術だと、特定の時間や体力的な問題もあるけど、秘伝の書を使えばそういったものを一切無視してその姿で居られるわけで。
朧はその能力を欲しかったのでしょうね……。
でも、忍者なんだから小柄の方が忍びやすくて良いのでは?
ニンニンに関して言えば、結局のところ『クロスクロイツ』に救いを求めてきたわけではないし。
秘伝の書を使って大きくなった後で、「小さい方がみんなかわいがってくれた……」と思っても後の祭りですからね。
きっと、「ニンニンよ……おぬしは小さいまま生きよ……」という神のお導きがあったんでしょう。
この辺りで『十字架ミッション』の話は終わりにして。
後は少しだけ、両方のミッションについて。
『交差ミッション』と『十字架ミッション』でつながりがあった部分として。
・慶介と霞が同一人物
・桐斗がキリトールになった
・霞を呼んだのは兄(クミーラ)であった
・松岡姉妹の父をしばいたのは三浦うらら
といったところでしょうか。
最後のはさり気なく入ってたんだけど、桐斗の知り合いで性格の悪いアイドルという条件に一致しますし。
実は他にもつながりがあったかもしれませんが……。
今回、2週間2作品同時上演ということでしたが、どちらの公演も2時間が苦にならないくらい面白かったです。
『十字架ミッション』から観たのですが、話の流れについていけない事も無かったですし、『交差ミッション』を観た後で、改めて『十字架ミッション』を観て気付く事もありましたし。
やっぱ複数回観るのが一番ですね。
そんな感じで。
次回公演も楽しみにしています。
ちなみに今回、やってみたいと思った事を実行してしまったのですが……その話は長くなったので割愛しますね。
『交差ミッション』と『十字架ミッション』、それぞれ用意されてるとは思わなかったし、何なら『十字架ミッション』は千秋楽の前に無くなってたし。『交差ミッション』は手に入れたけど。
【舞台感想】カラスカ公演『クロスミッション』~交差ミッション編~
カラスカの2作品同時公演の両方を観てきました。
千秋楽から3週間ほど経ってますが。
時系列でいくと、『交差ミッション』から『十字架ミッション』という流れになります。
公演表上でいくと、A公演・B公演の順ですね。
まとめて感想を書きたいところですが、恐らく長くなるのでミッションごとに分ける事にしました。
なお、あらすじは公演パンフレットの裏面を参照してください。
交差ミッションは『ゴッド・オブ・ゴッド』というゲームがメインとなります。
メンバーは次の通りです。後ろに書いてあるのが職業です。
加々美桐斗:デイトレーダー
石丸慶介:売れないミュージカル俳優
不知火霞:忍者
龍王院刹那:大学生
三浦うらら:これから売れるアイドル
水無月瑛理:スカット細胞の研究員
相良アキラ:サバゲーオタク(そういえば職業言ってなかったけど無職なのか……?)
麻美潤子:キャバクラ店員
田中信夫:サラリーマン
鰐淵沙希:高校生
木下梢:高校生
一通り自己紹介が終えたところで、『ゴッド・オブ・ゴッド』へと話が移っていきます。
まず最初のゲームです。
ゲームのタイトルは忘れましたが、最初は「言っちゃダメダメ、言わせば勝ちよ、NGワードゲーム」でした。
最初だからか、これだけタイトルの印象が強く残ってる。
ゲームのルールは、頭の上に自分のNGワードを掲げます。
もちろん、そのNGワードは自分だけ見ることが出来ません。
他のメンバーは、相手のNGワードを言わせるような会話の流れを作り、相手に言わせれば勝ちというゲームです。
言ってしまった人はこのゲームから脱落、ということになります。
NGワードはこんな感じでした。
加々美桐斗:はい
石丸慶介:サカナクション
龍王院刹那:痛い
三浦うらら:すごい
田中信夫:え?
鰐淵沙希:何だと
不知火霞:クリ
水無月瑛理:マツタケ
相良アキラ:何言ってるんだ
麻美潤子:嘘!
木下梢:そんな
もちろん、このNGワードは各公演共通でした。
引く順番とカードの並び順を決めておいて、その通りに演技を行うという、一番ミスが許されない場面でした。
念のため、GOG運営のタマターマさんが配る前に確認してましたけど。
ちなみに、ブロックで区切られているのは、前半組と後半組という形でした。
前半6人はまず、桐斗が田中さんをアウトにしました。
沙希は刹那に攻撃を仕掛けますが失敗に終わり、その様子をうららに馬鹿にされたところで、沙希がNGワードを言ってしまいます。
その後は桐斗が流れるように、慶介、うらら、刹那をアウトにして決着となりました。
後半5人は瑛理がアキラに対し、意味不明な言葉恐らく専門用語を言ったところで、アキラがNGワードを言ってしまいます。
その様子を見ていた潤子、梢、霞が次々にNGワードを言ってしまい、瑛理の一言での決着となりました。
これで決着かと思いきや、『ゴッド・オブ・ゴッド』はまだまだ続きます。
続いてのゲームは『ピンチ切り抜けゲーム』です。
このゲームは、ピンチカードに書かれているピンチな状況に対し、アイテムカードに書かれているアイテム3つを使ってピンチを切り抜けるというゲームです。
このゲームについてはチーム戦となり、先ほどの括りでのチームとなります。
前半チームがキリンさんチーム、後半チームがゾウさんチームとなります。
まず最初のピンチは「同級生にいじめられた」というものから。
アイテムは、縄跳び、チョーク、トライアングルでした。
挑戦するのはキリンさんチームです。
チーム戦ですが、それぞれのアイテムごとに担当が振り分けられます。
今回の場合は、縄跳びを田中さんと沙希、チョークを慶介と刹那、トライアングルを桐斗とうららで考えることになります。
同じアイテム担当同士の相談は可能ですが、他のアイテム担当の人との相談は出来ません。
そしてピンチ状況が発表された時、沙希と梢の様子に変化が現れます。
以前、この2人にいじめが原因の出来事があったようで、その時の事を思い出していたようでした。
ちなみにこのお題の切り抜け方法は、「縄跳びで二重飛びをし、床に巻いたチョークの粉を舞い上がらせ、トライアングルの火花で粉塵爆発を起こし、いじめっ子をやっつける」というものでした。
しかし、瑛理の「チョークの粉では粉塵爆発は起きない」という指摘により、この切り抜けは失敗になりました。
続いてゾウさんチームのピンチは「敵のスパイに見つかった」というもの。
アイテムは、扇風機、スプーン、サイリウムでした。
扇風機を潤子と梢、スプーンを霞と瑛理、サイリウムをアキラが担当します。
ゾウさんチームは5人なので、最後のアイテムのみ1人で考える事になります。
この時、アキラの様子がおかしくなります。
切り抜け方法は、「扇風機に声を当てて宇宙人を装い、スプーンを目に当てて見た目も宇宙人を装う」というものでした。
ここでアキラがサイリウムをかざせば、宇宙人のライトセーバーに見せることが出来たのですが、過去のトラウマからか、アキラは何も答える事が出来ず、切り抜け失敗となりました。
再びキリンさんチームが挑戦するピンチは「親に見捨てられた」というもの。
アイテムは、500円、時計、靴下でした。
500円を桐斗と田中さん、時計を刹那と沙希、靴下を慶介とうららが考える事になりました。
この時に様子がおかしかったのが、慶介とうららでした。
その結果、「500円を使って公衆電話で両親を呼び出し、想い出の時計を見せる」ところまでは良かったのですが、最後に「靴下に石を詰めて殴り殺す」という回答をしてしまい、切り抜け失敗となりました。
そしてゾウさんチームのピンチは「生徒に告白された」というもの。
アイテムは、双眼鏡、ペットボトル、ちくわでした。
双眼鏡をアキラと梢、ペットボトルを霞と潤子、ちくわを瑛理が考える事になりました。
この時も、瑛理と刹那の様子がおかしくなります。
このことに、桐斗が何か勘付きます。
『いじめ』の時は沙希と梢、『スパイ』の時はアキラ、『親』の時は慶介とうらら、『告白』の時は刹那と瑛理。
これは、この場にいる人の『トラウマ』がピンチのお題になっているのではないか、と。
なお、このピンチは「双眼鏡で皺が多い事を教え、ペットボトルの水で肌が水を弾かない事を見せ、ちくわを銀スプレーで塗って指輪と見せかける」という回答で切り抜け成功となりました。
ナンデヤネンさんが「まだ水を弾く」とか言って取り乱してましたけど。
この時に使われていたピンチカードとアイテムカードは、恐らくトランプだったのではないでしょうか。
実際にピンチシチュエーションとアイテムは書いて無く、あくまで台本通りのピンチシチュエーションとアイテムだったのではないかと。
最初は、NGワードゲームの時のように「引く場所を最初から決めている」のかと思ったのですが、今回は観客に見せるわけでもないですからね。
わざわざ書いておく必要もありませんし。
上から2枚目を続けて引いたり、中ほどから引いたりとばらけていましたし、アイテムカードを持ったナンデヤネンさんがさり気なくシャッフルしてたんですよね。
さすがにシャッフルまでして、書いてあるお題を引くなんて芸当、どう考えても無理ですからね。
お題が一つしかないなら、全て同じ文言を書いておけば良いですが、いくつかありますからね。
ここまでで一度、『ゴッド・オブ・ゴッド』のポイントが与えられます。
まず、基礎ポイントが全員50P、今回切り抜け成功したキリンさんチームに100P、NGワードゲームの時にNGワードを言わせた人1人につき30Pが与えられます。
その結果、トップは瑛理の250P、続いて桐斗の170P、瑛理以外のキリンさんチームの人が150P、うららが80P、残った人が50Pとなりました。
このポイントを元に、最後のゲームに入ります。
最後はサバイバルゲームとなります。
内容は、それぞれ別の部屋に移動したところから始まり、『ゴッド・オブ・ゴッド』の参加者同士が接触した場合にバトルスタートとなります。
バトルの内容は、最初が『相手をときめかせる』、続いて『相手を素直にさせる』、最後は『相手を感動させる』というものです。
このゲームを通じて、様々な事が判ってきます。
それは、人には人それぞれのトラウマがあるという事。
ピンチ切り抜けゲームの時に様子がおかしかった理由も、ここで明らかになっていきます。
沙希と梢は、元々仲の良い親友でした。
しかし、沙希がいじめを受けていた時、梢は見守る事しか出来なかった。
沙希は梢が助けてくれなかった事で、裏切られたと感じてしまったのです。
慶介とうららはお互い、小さい頃に両親に捨てられたという経験の持ち主でした。
その後は親戚などに引き取られ、生活をしているとのこと。
刹那と瑛理は、生徒と先生という立場でした。
刹那は瑛理に告白をしますが、生徒に手を出すなんて出来ない瑛理は、ちくわの指輪を作って既婚者であることを装ったのです。
ピンチ切り抜けゲーム以外の部分で、潤子は自分の見た目を気にしていました。
見た目が良くないと思い込んだ潤子は、両親が新興宗教に入信したのは自分の責任だと感じていたのです。
慶介に関して言えば、『歌』に出逢えた事でトラウマを乗り越えることが出来ていました。
そこで、桐斗と協力するような形で、色んな人の悩みに対して救いの手を差し出していきます。
その様子が……魔法のじゅうたんやありのままの自分のミュージカル風という。
ゲームは終盤、桐斗の勝利で終わると思いきや、急に田中さんの事をべた褒めして、自分のポイントを全て田中さんに譲渡します。
なぜそのようなことをしたのか。
桐斗の推測では、『ゴッド・オブ・ゴッド』は教祖を決めるゲームである、と。
このゲームに勝利した者が、次の教祖となる存在。
そのような存在になりたくない桐斗は、一番無難そうな田中さんを教祖に仕立て上げたのです。
複数回観た時に気付いたのですが、トラウマの話が無いのは田中さんと霞だけ。
しかも霞は「誰かから招待状が来た」と言っていました。
田中さんだけトラウマも無ければ、なぜこの場にいるのかという理由もはっきりしないのです。
職業もサラリーマンですし。
どうしてそんな人がここにいたのか。
田中さんの正体は、現在の教祖だったのです。
新しい教祖を決めるということは、前の教祖が辞めるということ。
そして、その教祖が新しい教祖を自分の目で確かめたい。
そういった理由でゲームに参加していたのです。
つまり、田中さんはジョーカー扱い、NPC扱いということです。
田中さんへのポイント移動は無効となるので、結果的に桐斗がゲームの勝者、ということになってしまいました。
『交差ミッション』はここで終わりになります。
この後日談的なものが、『十字架ミッション』になります。
さて。
ここからは各キャラクターについて書いていこうかと思います。
○加々美桐斗
直感や推察が鋭いタイプの人ですね。
その感性を活かして、デイトレードで稼いでいるんでしょうね。
桐斗は最初から凄かったというか。
田中さんに「君、私より年下だよね?」と話し掛けられた時も、「はい」と答えるという予測に反して「うん」と答えてましたし。
恐らく桐斗の中で、推測したのでしょう。
何か相槌をうつような言葉がNGワードになっている。
「はい」や「そう」といった言葉の可能性が高い。
となると、「うん」なら予想に反した返答になるので、NGワードになる確率は低い。
そういった読みがあったのかもしれません。
そのせいか、返事も即答ではありませんでしたからね。
後半は、桐斗の活躍が目立ちましたね。
田中さんと一緒に行動したのは、最後にポイント譲渡しようと考えていたからでしょうね。
ただ、野放しにしておくと、田中さんがゲームから脱落してしまう。
そうなってしまえば、ポイント譲渡することが出来ない。
そこで、一緒に行動することで、何とかゲーム中に生存してもらうことにした。
そう決めてしまえば、それぞれのトラウマとなっている部分を解消させれば良い。
桐斗としては、自分が勝利する事よりも、このゲームを早く終わらせることを狙ったんでしょう。
慶介と協力するような形で、それぞれの悩みを解決していったのは、そのためだったのかと。
仮に自分が優勝する気でいるなら、全員の悩みを解決すれば、確実に勝利は手にすることが出来ます。
適材適所という事かもしれませんが、もともと桐斗は優勝に興味無かったですし。
○石丸慶介
気のせいかもしれないけど、最初の方はミュージカル俳優としての評価が中の下だったような気がするんですよね。
でも、千秋楽には評価が下の下になってて……。
もしかして公演ごとに評価が下がっていっていたとか……?
ただ、その歌声を聴くと心が動かされるらしく、その威力は後半で発揮されます。
最初は瑛理と潤子を救うために歌った、アラジ……魔法のじゅうたんの楽曲。
この時、ときめきセンサーが反応したあと、客席に向けて頭を下げるシーンがあるのですが、千秋楽では拍手が起こっていました。
正確には、前方席の人が小さく拍手してるのが見えたので、便乗して拍手始めたんだけど。
ちなみにここでナンデヤネンさんが「不協和音!!」と言うのですが、綺麗に揃った時は言わなかったそうです。
うちが観た公演は残念ながら……。
続いてはアキラと沙希を救うために歌った、アナと雪の……ありのままの自分の楽曲。
ここでも拍手が起きていましたね。
うちが観た公演のうち、27日の昼公演と千秋楽ではありました。
正直なところ、27日の昼公演は思わず拍手してしまったという部分もあるんですけどね。
最後は自分と同じ境遇のうららを救うために歌いました。
実は楽曲を良く知らないという。
この曲は、うらら以外の全員を巻き込んでの大合唱でした。
さり気なくGOG運営の人たちも歌ってましたし。
この時の活躍があってか、はたまた桐斗と共闘したこともあってか、『十字架ミッション』へとつながっていくのでしょうね。
○不知火霞
序盤は落ちぶれた様子を見せていましたけど、それも作戦のうちだったんでしょうね。
前半2つのゲームの時は、それほど力を入れてなかったというか。
あまり考えずに行動していた感じもありましたね。
今になって思えば、『NGワードゲーム』の時も先手を取ろうとしていましたし。
忍者なんだから、こういう時はまず静かに状況を見守って、相手の動向を探るのが先な気がしますし。
その上で、相手の裏をかく作戦を考え出して、敵の核心を狙う。忍者ってそんな印象がありますし。
最初の方では「この忍者、たいしたことないな」と思わせるのが作戦だったんでしょうね。
そして後半のゲームで、一気に巻き返しに入るわけですよ。
相手の城の中に入った後も、敵の兵士のフリをしたり、使用人のような真似事をしたり。
そういったのが得意だから、相手が作り出した状況にいち早く馴染めたのでしょう。
そして、自分のポイントを奪われないように防御をしつつ、あわよくば自分のポイントを獲得する。
そのためには、どのような戦術で行けば良いか、どんな環境でもすぐに対応できる能力が備わっていたのでしょう。
結局、桐斗には勝てなかったわけですけど。
ちなみに、個人的には素直にさせるゲームの時、渾身の「いーやーだー!!」と叫ぶシーンがお気に入りでした。
○龍王院刹那
本名は忘れた。吉田君だった気がする。下の名前はよしおだっけ。
いつから……というか、どうしてこのキャラクターに行きついてしまったのでしょうか。
言動はともかく、一応大学生ということもあって、最初のシーンでは割と冷静な考え方が出来てたんですよね。
気付いたら見知らぬ部屋にいた。
ここはどこなのかと、騒いだり不安になる気持ちもあるけど、まずは一度落ち着いて状況を整理する必要がある。
状況を整理した上で、ある程度の仮説を立てつつ、今後の行動を考える。
理論としては、結構良い線いってると思うんですよね。
キャラクター性がアレだけど。
それに、最初の『NGワードゲーム』では、相手の行動から自分のNGワードをピタリと当ててましたし。
頭は良いんですよ。キャラクター性がアレなだけで。
そういえば、『ピンチ切り抜けゲーム』でも、桐斗に対して絶妙なパスを出したり、桐斗の考えを読み取って対応したり。
実は意外と凄い部分もあったんですよね。キャラクター性がアレだっただけで。
ただ、どちらかというと洗脳されやすいタイプなのかなって。
自分自身で洗脳した結果が、『龍王院刹那』というキャラクターを堂々と演じられているわけですし。
まさか田中さんとの熱愛まで……。
総合的に見れば、悪い人ではないけれど、洗脳されやすく騙されやすい人でしょうかね。
○三浦うらら
人を馬鹿にしてる時の演技が、すごく馬鹿にされてる気がしてイラっときましたね。
と、最初に書くと嫌味に見えますが、あくまで演技の話ですからね。
それだけ演技力が高くて良かったと思います。褒めてます。
最初のうちは、相手の感情を引っ掻き回したり、それこそ馬鹿にしていたり。
まるで昼ドラを楽しむかのような存在でしたけど。
心のどこかで救いを求めていた……。
という感じではなく、誰かに救いを求める心すら失っていたんでしょうね。
親に捨てられたことが一番の原因だとするなら、家庭環境が変わる前までは、両親とも凄く仲良かったのでしょう。
仮に最初から捨てられるような状況だとしたら、あそこまで捻くれなかったと思うんですよね。
というか、そういった感情自体を持ち合わせないで生きていくはずですし。
凄く大事にしてくれた両親が、ある日突然「お前はいらない子だ」と言って捨てられてしまった。
自分は何も悪いことをしていないのに。
どうして捨てられたか、といった話は無かったので割愛しますが、そういった天から地へと叩き落された結果、他人の幸せが憎いと感じるようになってしまったのでしょう。
誰からも相手にされなくなった時、アイドルという存在を知って、試しにやってみたらファンからちやほやされるようになった。
そして自分に貢いでくれるようになった。
この方法なら生きていける。その結果が、今のうららという存在になったのでしょうね。
最終的に、失われた心は桐斗が少し埋めてくれたみたいですけど。
○水無月瑛理
今は研究員だけど、もともとは高校教諭とかだったんでしょうね。
まさか中学教諭ではないよね……。
とすると、年齢差は大体一回りくらいといったところでしょうか。
現実世界だと、極端に稀なケースというわけじゃなさそうですよね。
良くある話、という感じでもないですけど。
『ピンチ切り抜けゲーム』の時に、アキラと梢のやり取りがありましたが、個人的にはラブがあれば年齢差は関係ないとは思うんですよね。
アキラは教師側の責任の問題があると言っていたけど、本当に愛し合っている二人なら、その責任問題も解決できるはずです。
逆に解決できないようであれば、それは愛ではなくただの遊び、ということだと思いますし。
その辺は当人たちが決める事であり、自分を見つめ直すきっかけでもあるわけです。
一度は諦めかけた恋愛だけど、今回の事がきっかけで成就すると良いですね。
そういや、後日談的なものが無かったよね。『交差ミッション』って。
○相良アキラ
実は一番謎の存在だったりするのがアキラなんですよね。
軍人のように見えても、実際はサバゲーオタクだったわけですし。
しかもその時に、実際の職業は言ってないんですよね。
トラウマに関しても、「大事な仲間を守れなかった」のは、恐らくサバゲー内での話でしょうし。
考えられるのはサバゲー内で、自分が隊長だったのに、誰一人として守れなかった。
そして、仲間から自分の弱さを責められ、団体を脱退した。脱退するしかなかった。
そういった事情があるのかもしれません。
周りの人からすれば、「たかがゲームでしょ」と思うかもしれません。
しかし、感じ方は人それぞれです。
ゲームの世界では活き活きと出来る。だから、日常生活で辛いことがあっても乗り越えられる。
『ゲーム』というのを『趣味』という言葉に置き換えれば、誰にでも当てはまる話になると思います。
アキラは「仲間を救うには自分が強くなければならない」と思っていたのかもしれません。
でも、一人だけ強くなっても、戦いには勝てないのです。
信頼できる仲間がいて、お互いの欠点を補いながら戦うこと。
それが勝利への道に繋がるのです。
きっと気付いたんでしょうね。慶介に気付かされたのでしょうね。
○麻美潤子
結局のところ、戸籍上の性別はどちらだったんでしょうね。
作品の本質としては「どちらでも関係ない」という事だろうけど。
桐斗に対して「見た目がこんなだから」と言っていたところから、男性なのかなってちょっと思ったけど。
ただ、名前が『潤子』ですし、刹那の本名を運営は知っていたようですから、仮に別の名前だとしたら自己紹介時に言うはずですよね。
とすると、『麻美潤子』は本名という事になるわけで。
そうすると女性なのかなって。
気にしてたのは、見た目が女性っぽくない。女装に見える。という事でしょうか。
もしかしたら、誰かに言われたのかもしれません。それ以来、気にしているのかも……。
ゲームを通じて感じたのは、直感は鋭いのに、その鋭い感性を活かしきれてないという事ですね。
物事に対する着眼点は良いんですよ。ただ、そこから導き出される答えが何か違う方向にいってしまっているだけで。
そして、自分を隠すのが上手だな、とも。
あまり悩みやトラウマが無さそうな感じだったけど、実は自分の見た目をすごく気にしていたし。
普段から『ありのままの自分』でいたから、そのせいで両親が新興宗教に入信してしまったのではないか。
ここに来るまで、『ありのままの自分』でいるべきか、ずっと悩んでいたんでしょうね。
○田中信夫
終盤まで『さえない男』という感じでしたが、まさか最後に重大な事実が明らかになろうとは……。
ある程度はポイントを削られながら、他の参加者の動向を伺っていたんですね。
ゲームの一番の肝は最終決戦だと解っていたから。
仮にそこまででトップとなってしまっていても、最終ゲームで信者たちの声に耳を傾け、救う事が出来る人にポイントが集まりますから。
そういえば、最終ゲームの時に桐斗とのバトル以外、何も攻撃していなかったような……。
攻撃をすると自分にポイントが入ってしまうので、あえて攻撃をせずに防御に回ったのかもしれません。
自分の現状のポイント数では、優勝は絶対にあり得ませんからね。
あとはゼロになってしまったら、ゲームから脱落してしまうので、その点だけ注意すれば良いと。
一瞬だけゼロになりかけた場面はありましたけど。
桐斗と手を組もうと言われた時、ちょっと戸惑った様子だった気がしますけど気のせいだったのかな。
何となく桐斗と一緒に行動していると、田中さんが今の教祖であることを勘付かれてしまうのではないか。
そういったちょっとした不安があったのかもしれません。
ただ、断る理由も思い付かないし、逆に断る方が不自然になりますからね。
そういった思惑があったのかもしれません。
○鰐淵沙希
不良になってしまうのには、色んな事情があると思うんですよ。
沙希の場合、過去に受けた『いじめ』が原因なんだと思います。
いじめを受けたことで、「いじめなんかに負けるもんか」「いじめに負けないよう、もっと強くならなきゃ」と感じ、今の姿になってしまったのかと。
不良になると、周りの人が怖がって近づかなくなる。
自分を恐れていじめる人もいなくなる。
最初はうまくいったように見えても、気付いたら大切な人たちまで離れていってしまった。
いまさら元の自分に戻るわけにもいかず、今の道を歩んできたんだと思います。
ただ、今回の件がきっかけで、梢との仲を取り戻せたわけですし、これから自分の進みたい道をしっかり歩んでいけるかと。
ありのままの自分でいればいい。という事を解ったわけですから。
ちなみに個人的には、相手をときめかせるゲームの時に、お色気でときめかせようとして恥ずかしがる姿にときめいたんですよね。
このシーンの慶介の気持ちが凄く良くわかりました。
○木下梢
非常に内気な子で、周りに流されやすいタイプの子ですね。
沙希がいじめられていた時も、本当は沙希と一緒に居たかったけど、周りの人が避けているのを見て、自分も一緒に避けてしまったり。
最終ゲームの時も、うららに流されるような形で手を組んでしまったり。
ただ、どうやって梢を利用したのか、というのは触れられなかったんですよね。
「ポイントを全部奪われた」というのは、後半の梢のポイント数からすると嘘をついていたように思いますし。
「沙希と仲直りさせてあげるから、その代わりに協力しなさい」という言葉に流されてしまったのかな、という推測ではありますけど。
実は後半のゲームの時、本編上では唯一自分の意志だけで戦いに挑んでない人物だったんですよね。
いや、正確には本編では触れられてないシーンで、うららと接触した時に戦ったのかもしれないけど。
田中さんに対して「冷めないうちに食べチャイナ」と言ったのも、うららの作戦中でしたし。
一人で戦うとなった時に、どんな戦い方を見せてくれたのか、ちょっと気になりますね。
ただまぁ……「食べチャイナ」は、ちょっとかわいいって思ったけど。
○GOG運営
『ゴッド・オブ・ゴッド』が何の目的のゲームなのか、はっきりわからないうちは怪しい存在ではありました。
「優勝しなければそのままお帰りください」と言われても、最初から信用できませんよね。
もしかしたら、「優勝しなければそのまま土へとお帰りください」という意味で葬られてしまうかもしれませんし。
実際は教祖を決めるゲームだったので、文字通り帰ることが出来たわけですけど。
そういえば触れられてなかったけど、タマターマさんとナンデヤネンさんも、教団の幹部だったのかな。
『十字架ミッション』では触れられてなかったけど、運営を仕切るくらいの人物ですから、それなりの役職者のはずですし。
とはいえ、『十字架ミッション』の時は捜索に出てて留守にしてた、という事なんでしょうけど。
田中さんの時にも触れたのですが、桐斗と手を組んだ時、少しタマターマさんが焦ってたような感じがありましたよね。
やっぱりこれも、教祖の田中さんの存在が、桐斗にバレてしまうのではないか、という焦りがあったのかもしれません。
タマターマさんといえば、確か瑛理と刹那のラブシーンの時、投げやりに進行してたのは、「うまくいきやがって」というやきもちだったんでしょうか。
ナンデヤネンさんは、何といってもアキラと沙希のシーンですよね。
あの絶妙な間でツッコミを入れられるのは、ナンデヤネンさんにしか出来ないですよ。
実は『交差ミッション』で一番好きなシーンでした。
全体の感想については、次の『十字架ミッション』を書いた後にまとめたいと思います。
長くなりましたのでこの辺で。
【イベント感想】朗読劇「17s'メイドカフェ」&アネモネーゼスペシャルステージ
昼夜両公演参加してきました。
普段入ることの出来ない場所と、座席を事前に選べるという理由で、両公演とも2階バルコニー席を選びました。
上からの方が全体的にゆったり観られましたし、何より個室なので周りの人をあまり気にすることなく観ることが出来ました。
ちなみに昼公演は、1人欠員で1人が序盤で退室した為に実質ぼっち状態、夜公演は1人欠員で1人は知り合いという状態でした。
公演の演目はこんな感じでした。
オープニング
Welcome 17s' Maid Cafe
朗読劇 セブンティーンズメイドカフェ
今回の『セブンティーンズメイドカフェ』は、何とアメリカの企業から買収されるという話。
先日行われた研修に、もも店長が講師として参加した際、良くわからないまま契約書にサインをした事で、今回の事件に繋がります。
アメリカからミス・ピスタチオが、部下のヘーゼル・ナッツ、カシュー・ナッツを従えて、セブンティーンズメイドカフェへとやってきました。
買収される事で、「ママのお店が無くなるなんて嫌だ」と言うソラの声を尊重してか、ミス・ピスタチオはひとつの提案をします。
その提案の内容は、『メイド対決』を行うというものでした。
決められた時間内でのメイドの振る舞いを、ミス・ピスタチオともも店長が見て、どちらがメイドにふさわしいか判定するというメイド対決。
対決に勝利すれば、店は現状維持できますが、もし敗北した場合はミス・ピスタチオが描くパーフェクトなメイドカフェにする、と。
対決の開始時刻は14時、制限時間は1時間、果たして勝負の行方は……。
というあらすじです。
対決になる前、新人メンバーの設定的な部分に触れるシーンがありました。
しずくは、小さいころにお世話になったメイドさんにどうしてもお礼が言いたくてメイドになったそうです。
そのメイドさんには、お菓子作りなどを教えて貰ったそうですが、ある日突然辞めてしまったとのこと。
辞めた理由は教えてくれなかったそうです。
セブンティーンズメイドカフェ内では、新人ながら一番優秀でしっかりしている子です。
イメージカラーは白っぽいのですが、それだと文字が読めないのであえて水色にしてあります。
Li-Laはメイド型のアンドロイドです。
メイドの育成学校に通っていたLi-Laですが、ある日の授業中に居眠りをしていたところ、箱詰めされてここにやってきたとのこと。
箱詰めされてる事には気付いたのですが、睡魔には勝てなかったようです。
ちなみにヴァイオレットはLi-Laの居た学校で講師をして(セブンティーンズメイドカフェは卒業)、ミカは別のところへの研修期間中となっていました。
Li-Laにはヴァイオレットからの手紙が添えられていて、ソラへ一人前のメイドに育ててほしいという内容でした。
ヴァイオレットの手には負えないから、らしいけど。
そして、ミス・ピスタチオも以前はメイドをやっていたのです。
というか、もともとは『あずき』という名前で日本にいたそうです。
もも店長はその事を覚えていて、二人だけのシーンの時にメイドを辞めた理由に触れていました。
メイドは主人から言われたことを忠実に守るべき存在。
しかし、主人が「危ないから料理はさせないでくれ」という要望に反し、お菓子作りを教えてしまった。
その事が主人に伝わり、メイドをクビになってしまった。
言われたことを忠実に守れなかった、メイドとしての未熟な自分に気付き、メイドであることを辞めた、と……。
恐らく、しずくがお世話になったメイドが、ミス・ピスタチオだったという感じなんでしょうね。
ただ、しずく自身が小さいころの話だったので、顔も覚えていないということで、本編上でははっきりとは触れられませんでしたね。
ミス・ピスタチオは、しずくの姿を見て何となく気付いたみたいでしたけど。
そこまでやってしまうと、話のボリュームが大きくなりすぎるから、あえて触れなかったんですかね。
今後、ミス・ピスタチオが何らかの形で、お菓子作りの講師として現れて、教え方とかが前と変わらないことで、しずくが気付く……なんて展開も面白いかもしれませんね。
アネモネーゼ スペシャルメニュー
朗読コント
コントは全部で3作品ありました。
内容は昼夜共通ですが、演じるキャストが変わっていました。
コントを純粋に楽しむ以外にも、演じ方の違いを観るのも楽しみ方の一つだったのではないでしょうか。
赤ずきんちゃんが聞く
昼の部:植田ひかる・ふしだりほ
夜の部:井上ほの花・中野亜美
イラスト:植田ひかる
童話『赤ずきん』をモチーフにしたコントです。
おばあちゃんのフリをしたオオカミに対し、色んな身体的な特徴について質問していくのですが……。
朗読劇の時に、「ふじたさんはツッコミに向いてるよなぁ……」と感じていました。
ふじたさん演じるおばあちゃん役はツッコミ側で、観ていて「ああ、やっぱり良いなぁ……」と思っていました。
コントには、ボケとツッコミ、どちらもしっかりした存在が必要ですからね。
どちらも中途半端になると、面白い話も面白味が無くなってしまいますからね。
不動産屋
昼の部:高岡千紘・井上ほの花・中野亜美・石川千夏・白羽みな・ふしだりほ
夜の部:白羽みな・藤川茜・ふしだりほ・高岡千紘・植田ひかる・中野亜美
イラスト:井上ほの花
不動産屋に様々な神様が物件を探しに来るというコントです。
ほったんが『学業の神様』という配役でしたが、賢そうに演じられていたのはさすがですね。
個人的にはひかるんの『貧乏神』役が、全コントの中で一番良かったと思いますね。
髪を下した状態で台本を読むのは難しそうでしたし。
その点では『恋愛の神様』も、サングラスかけた状態だと読みにくかったのでは……。
『恋愛の神様』を見送る時に、夜の部では「二度と来ないでくださーい」とさらっと言ってたけど、スタッフの恋愛事情に一体何が……。
歌のステージ
ここはパラダイス~リトルリップ・シアターのテーマ~(『サクラ大戦』より)
歌:ふしだりほ・高岡千紘・中野亜美
朗読劇のナッツ組の3人が登場しました。
曲は知らなかったので調べたところ、サクラ大戦関連の楽曲だったようですね。
動画が上がっていたので、曲の確認は出来ました。
最初にかっこ良く盛り上げるメンバーを持ってきた形ですね。
3人の中で、ひろちーが妙にセクシーに感じたのは、胸元が大きく開いてたからでしょうか。
たぶん、1階席だとそこまで感じなかったんでしょうけど、2階席だと見下ろす格好になるので、どうしても……。
<昼>フィフネルの宇宙服(『ときめきアイドル』より)
<夜>闘え!ダダンダーンV(『ときめきアイドル』より)
歌:藤川茜
茜ちゃんは昼夜で楽曲を変えてきました。
どちらも『ときめきアイドル』からですね。
『闘え!ダダンダーンV』は、ソロではなく複数人で歌う曲のようです。
ゲームやってないのがバレる……。
衣装も昼はかわいらしく、夜はボーイッシュな感じで決めてきました。
<昼>ぬかるみ(『八月のシンデレラナイン』より)
<夜>全力クリームソーダ(『笑ゥせぇるすまんNEW』より)
歌:井上ほの花
ほったんも昼夜で楽曲を変えました。
昼は先日の台風で公演が中止になってしまった『八月のシンデレラナイン』の楽曲を。
女子野球ということで、ほったんもかっこ良い雰囲気を出していました。
長ズボン……もとい、パンツスタイルのほったんってあまり見かけないような。
夜は茜ちゃんのリクエストもあって、『全力クリームソーダ』を。
個人的にも好きな曲です。
気のせいかもしれませんが、ほったんはこういったアイドル曲の方が歌い慣れてるのかなという印象がありますね。
確かハロプロ好きだったような記憶があるし。
Oh! Pretty Fairy Girls
歌:石川千夏・植田ひかる・白羽みな
ここは昼夜共通です。
何といっても、ちかちーがついにセンターを務めるまでになったというのが一番でしょう。
最初は諸先輩方と一緒に歌っていて、サビの手の動きがなぜか逆になってしまったりしていたちかちーがですよ。
後輩(年齢は分からないので、あくまで事務所の所属順ではという意味)を従えて、先輩としての役割をしっかり果たしていました。
その姿を見て、「ちかちーも成長したなぁ……」というまるで親のような気持ちになりましたね。
ところで、サビのサイドステップなんですけどね。
なぜかひかるんだけ逆になることがちょいちょいあったんだけど、あれは他の2人が合ってるんだよね……。
あまりに自然に逆方向へいってるし、みなちゃんがちかちーに合わせた可能性もあるわけで……。
<昼>もっっと!
歌:野川さくら
昼の部のゲストのさくにゃん。
この曲の印象が強いのですが、2006年発表なので13年前の楽曲なんですよね。
リアルタイムで聴いてた記憶が……。
スタンディングを要求してましたけど、2階席なので一応座ってました。
柵が高い位置まであるので、立っても平気なんでしょうけどね。
この時、個室にぼっち状態だったので、立つ必要も無かったし……。
懐かしいというより、令和の時代にこの曲を生で聴けるなんて……という印象でしたね。
<夜>時(『ストライクウィッチーズ』より)
歌:田中理恵
夜は理恵さんがしっとりと。
この曲に関しては、ごく最近の曲(といっても数年前)ですね。
素敵な歌声で、ずっと聞き惚れていました。
「歌が上手」という表現よりも、「歌が身体に染み渡ってくる」という感じでしょうか。
理恵さんの歌声を全身で浴びているのが心地良い、そんな感じでした。
ちなみにゲストの2名は朗読劇の後に、他のメンバーが衣装替えをしている間にトークコーナーとして登場しています。
過去の出演作品や、着てみたい衣装の話、17才教の話なんかで盛り上がっていました。
夢見るコスチューム
アンコール
Beautiful Days
歌:井上喜久子・<昼>野川さくら/<夜>田中理恵・藤川茜・井上ほの花・石川千夏・植田ひかる・白羽みな・ふしだりほ・高岡千紘・中野亜美
パンフレット上は7曲目となっていますが、実際はアンコールでした。
とはいえ、『セブンティーンズメイドカフェ』のイベントでは、この曲がエンディングとして歌われるのが決まりなので、実質本編みたいなものでしょうか。
今回はゲストも交えて、10人でのステージとなりました。
最初の頃は6人だったはずなのに、ずいぶんと大所帯になりましたね。
ほったんなんかも、先輩と後輩が同じくらいの数になっていますし。
ところで、終演後のアナウンスって、生だったのかな……。
何となくそんな気がしたんだけど。
ひかるんが早めに捌けてたから、ひかるんが担当だったのかなとも思ったんだけど。
総括
昼夜2公演に参加しましたが、朗読劇は何回か観ることで、新たな発見がありますね。
昼公演で気になった部分を、夜公演で確認したり。
コントもメンバーが変われば演じ方も変わりますからね。
ただ、内容が同じということもあって、夜公演の方が全体的にハードルが上がっていた気がします。
その辺はみんな、色々アレンジを加えて楽しませてくれました。
次回はいつになるかわかりませんが、また開催されることを期待しています。
同じ会場だとしても、2階席は開放されないかな……。もし開放してくれたら間違いなく狙うけど。
【感想】フリスティエンターテインメント×ZERO BEAT.コラボ公演『ノック・オーバー!!』
土日合わせて3公演観てきました。
今回の会場は『ウッディシアター中目黒』でした。
この会場の特徴としては、メインステージの他に下手側にサブステージがある点でしょうね。
なので、初回は全体を観られるように最後列下手寄りに。
2回目は最前センター付近、3回目はサブステージすぐ近くの最下手に座って観ました。
今回の作品は前半と後半で、脚本を書いた方が異なります。
前半はシリアスな展開なのに対し、後半は完全なるコメディーとなります。
悲劇がどのように喜劇になるのか。
その真相を探るべく、我々はアマゾンへと旅立……つ費用が無いので、中目黒へと向かった。
あと、『我々』と呼べる存在も居ないし、パスポートも持ってないし。
構図としては、前半で起きた悲劇を教訓に、世間に広めようと映像化を依頼するわけですが、その撮影が何かおかしな方向に……。
という感じです。
まずは悲劇パートの話を。
野本雄二は司法試験の受験を控えていました。
しかし、最近は勉強にも身が入らない様子で、親からのプレッシャーに押しつぶされそうになっていました。
このままでは自分は殺されてしまう。だったら、殺されてしまう前に……。
ちょうど同じ頃、雄二の姉のひかりは、ジャーナリストの沼田完司と結婚を前提に付き合っていました。
ある日、完司を両親に紹介すべく、自宅へと招待した。
ところが、完司はジャーナリストとしての『仕事』をする。
35年前に発生した殺人事件について、何かご存じないか、と。
35年前、名門校合格間違いなしと言われていた少年が、突然両親を殺害してしまいました。
周りからも家庭は円満だと思われていただけに、この事件は注目の的となりました。
少年は精神鑑定等の結果、心神喪失の状態と診断され、医療刑務所へと送られる事となりました。
その後の報道が無かった事もあり、世間の関心は薄れていきました。
完司は、その時の犯人であった少年が、今は幸せな家庭を築いているという情報を手に入れ、その探りを入れていました。
その少年というのが、ひかりと雄二の父である、宗一郎ではないか、という疑いを持っていたのです。
話を切り出すと、宗一郎の顔はどんどん変わっていき、最終的には否定をせずに逃げ出してしまいました。
宗一郎は医療刑務所を出た時に名前を変え、今の人生を送り始めていたのです。
雄二は自分の父が殺人犯だと知り、最近自分が普通ではないと感じていたことに確信を持ちます。
殺人犯の血が自分にも流れている。だから、両親を殺めようという発想にもなったんだ、と。
ひかりは完司に婚約を破棄され、精神的にも安定しない状態になり、一心不乱に包丁を持ち、完司の後を追いかけます。
そして、完司を殺めようとした瞬間、間に入ったのはひかりの父、宗一郎でした。
宗一郎は、自分の娘まで手を汚させはしないという一心で、自らの命を絶つことを選びました。
結果的に、宗一郎は一命を取り留めて、再び新たな人生を家族4人で歩むことになりました。
というのが、『野本家殺人未遂事件』の真相となります。
この事件をパロディー化……ではなく、映像化することになるのです。
きっかけは、この殺人未遂事件の頃に発生した、両親を殺害したというニュース。
この犯人は、雄二たちと同じ予備校の生徒だったのです。
その生徒も、両親からの期待に圧し潰されそうになってしまい、犯行に及んでしまったということです。
その事が発覚したのを受けて、自分の父親やその生徒のような加害者や悲劇を、これ以上生まないように、教訓として映像化をすることになりました。
映像化に関しては、両親や姉の承諾も得ているので、一見すると何の問題も無く進みそうな感じでしたが……。
あらすじはこんな感じです。
どちらが本編かというと、どうしても後半のコメディーが本編になるのかな、と思います。
この先は実際に観ないと面白さが伝わらないというか。
文字だけでは限界があるというか。
なので、ここからはキャストに注目してみたいと思います。
○野本ひかり
悲劇のヒロイン的存在。
包丁を持って飛び出して行った姿は、まさに表紙のような状態。
あ、でも、表紙の人にしては身長がひ……うっ、急に頭が……。
吹っ切れたとはいえ、完司のことは一生恨み続けるでしょうね。
結婚を前提にしたお付き合いをしていたつもりだったのに、仕事として付き合っていただけだなんて。
自分が話のネタに利用されていただけだと知って、今までの想い出が全て崩れ去ったわけですから。
自分だけでなく、家族の関係も粉々に崩した相手、殺意が沸いても不思議ではないですよね。
でも、最後のところで止めてくれたのは、身を挺した自分の父親だった。
結果的に父親も助かったからよかったけど、もしあのまま息を引き取っていたら、ひかりはひかりでいられなかったでしょうね。
父親の愛情とやさしさに、ひかりは救われたのでしょうね。
○米倉紀香
ちょっと違うんだけど、話の流れ的にはツンデレキャラだったなぁ、と。
最初の頃は、自分なりのセクシー路線で攻めてたけど、父親役の大吾郎さんに言われてからは、すっかりデレてしまって。
もしかしたら、今回の件がきっかけで、今後の女優活動の方向性も変わったり……はしないか。
それにしても、撮影の前半と後半で、かなりキャラクター性が変わったような。
最初の頃は「あれ、何かこれエロゲとかである展開だ」という感じだったけど。
後半は台本通りというか、大吾郎さんを本当の父親のように思いながら演じていたみたいだし。
それにしても、用意した衣装はどんな感じだったんだろう。
稲川監督が「用意したのと違う」って言ってたということは、あのバスローブは自前のもの……?
常に持ち歩いているとは思えないし。
○野本宗一郎
全体的に「やさしいお父さん」という印象が強いですね。
雄二に対して、あまり強くは勉強するように言っていませんし。
ひかりの事も、そこまで心配していないというか、そっと見守っているというか。
雄二が本当に司法試験を受けたいと思っているのか。
もしかしたら、自分たちの押し付けなのではないだろうか。
もしそうだとしたら、自分が親にされてきたことと同じことを、雄二にしてしまっているのではないか。
そういった気持ちが心のどこかにあったから、「受けたがっているのだろうか」と、和美に聞いたんでしょうね。
雄二はそのような素振りを見せないけど、本当に自分から受けたがっているのか疑問に感じて……。
完司に過去を晒されてからの表情は、今の幸せが完全に崩される事への恐怖に怯え、今までの優しい表情は一切なくなりました。
家族のもとから逃げようとしたときに救ってくれたのは、妻の和美の存在でした。
前半の最後は父親らしい、立派な最期を迎えたと思います。
生きてたけど。
○松平大吾郎
時代劇っぽさが抜けない大吾郎さん。
セリフだけでなく、演じる時の衣装からして既に時代背景がおかしいというか。
さすがに刀を差したまま外を出歩くのは、違う意味で危険極まりない気がするけど。
バスローブで出ていく娘の父親だから仕方ないか。
顔合わせのシーンで、ひかりだけでなく佳那子も巻き込んで「子供たち」呼ばわりしてたのが、個人的には良かったです。
セオリー通りだと、ひかりだけが子役扱いされるのでしょうけど、佳那子まで子役に見られるとは……。
大吾郎さんの目には、2人は孫に見えたんでしょうかねぇ。
その代わりというか、悪魔の手下たちを片付けるシーンはかっこよかったですね。
……いや、真知子じゃないから惚れないけど。
○野本和美
実は精神的に一番強かったのが和美さんですよね。
「母、強し」という感じで。
夫が過去に殺人を犯したということを受けてもなお、夫を支え続ける強い意志の持ち主。
逃げ出そうとした宗一郎を引き留められたのは、和美さんが居たからこそ、ですよね。
後半では、麻耶の母性本能を目覚めさせたり、割と重要な役回りではありましたよね。
アナウンスの原稿読みは……というか、ニュースなんだから原稿読んでも、自然な流れではありますよね。
あまり原稿に目を向けないのが、実際のアナウンサーではありますけど。
○渡辺麻耶
かわいいから許す
というのが全てでしょうね。
かわいいというよりあざといという感じだったけど。
最初の頃のような母親だったら、きっと誰もが苦労するんだろうなぁ……。
演じているだけだから、「かわいいから許す」が通用するわけだけど。
実際にあの感じの母親だったら……幼いころから変わらなければ、それが普通になるんでしょうね。
母性が目覚めてからは、今までとは見違える演技を見せてくれました。
カットの声が掛かると、普段のアイドル的まややに戻りますが、それまではしっかりと何事も受け止められる母親になっていましたね。
○野本雄二
両親からの優しさやプレッシャーに押し潰されそうになっていて、もしかしたらその手で……。
とハラハラしていたのですが、結果的に完司が事実を明らかにしたことで、自ら手を下す事は無くなったんですよね。
野本家が崩壊したから。
もし崩壊していなかったら、もしかしたら雄二も寝ている間に両親を自分の手で殺めていたかもしれない。
場合によっては、姉も含めた3人を……。
そういう解釈をすることも出来なくはないですよね。
完司が恩人とは思えないでしょうけど。姉の件がありますからね。
あの一件があってから、自らの意思で司法試験に臨むようになった。
結果はどうなったかはわかりませんが、相当苦労するでしょうね。
試験自体はそんなに簡単なものではありませんから。
○パク・ヒョンジュン
この作品で一番濃いキャラクターだったと思います。
日本語が不慣れだからという理由で、「パクって名前、気安く、呼ぶなよ」って笑顔で言う先制パンチから始まり。
割と毒舌ばかり笑顔で言っていたと思います。
本人悪気があるのか無いのか、はっきりとはわかりませんでしたが。
間違いなくわかってるだろうけど。
カタコトの日本語も大変だったでしょうけど、それよりも朝のシーンが一番大変だったでしょうね。
土日公演しか観てないのですが、金平糖とか甘いお菓子が多いだけでも大変だったのに。
千秋楽は牛タンチップス・プリン・まんじゅうの組み合わせですからね。
近くにあった自然なコンビニで調達したそうです。
特に牛タンチップスの香りが強いらしく、かなり苦労されてました。
○橋爪良太
ずっといる存在だけど、実は一番関わりが無い人物だったような。
友達の父親が殺人犯だった、友達が殺人犯になった。
自分の家族が何かをしたわけではないんですよね。
予備校の犯人は『少年』だったので、前半のシーンで一緒に居た子とは違うと思いますし。
実は男の子で、あの子が犯人だったという展開はないよね……。
ある意味、どこにでもいるような少年で、特に目立ったこともしない。
例えば前半のシーンで、雄二が「自分の父親が殺人犯だった」と知った時に、慰めるといったシーンがあれば別ですけど。
前半のシーンでは、「雄二の友人で、同じ予備校生が殺人を犯した」くらいしか情報が無いんですよね。
そこで、映像化の時に色を付けられたのかな……。
○原口彩
勤めていたテレビ局を退社して、フリーアナウンサーに転身したことで、色んな事に挑戦することを決意。
その一つ目として、男の子役をやる事になったわけですが……。
きっと努力をした結果なのでしょう。
男になるには『男らしさ』が必要。男らしさ……漢らしさ……といったのが、なぜか不良という方向になってしまったわけで。
原口アナなりに、男らしさを最大限表現するために、あのようなキャラ作りになったのかもしれません。
最初の出番の時は、まだ不慣れな部分が多くてぎこちない演技をしていました。
しかし、休憩の後は自然な男の子役を演じられていたと思います。
実際の年齢よりはかなり年下の男の子って感じだったけど。
○沼田完司
ジャーナリストとして、前半では『仕事の鬼』になっていました。
恐らく、ひかるの事は本気で愛していたのでしょう。出逢った当初は。
しかし、佳那子からの情報を手に入れてから、ひかるの父に対して疑いの目を向けるようになり。
両親に紹介されることになった時が勝負だと思っていたのでしょうね。
情報を知った時から、愛の形が歪んでしまったのだと思います。
『婚約者』ではなく『利用できる者』という認識になってしまったのかと。
両親に会う前に色々と準備をしていたのは、手にした情報が確かなものなのか、確実性をさらに高めるべく動いていた。
「二人にとって大切な存在」と言って佳那子を紹介したのは、完司にとっては重要な情報を提供してくれた相手。
ひかるにとっては、佳那子がひかるの父親を恨んでいるから。
最初に観た時、「二人にとって大切な存在」というのが引っ掛かってたんですよね。
いくら仕事で大きなネタを持ってきた存在だとしても、そこまでの存在なのかなって。
映像化の時の配役がサタン夕暮だったのは、婚約者を裏切るという行為が悪魔のようなものだったからでしょうか。
○サタン夕暮
キャラクターが濃いというか痛々しいというか。
パク・ヒョンジュンのインパクトが強すぎたのかもしれないけど。
とりあえず『地獄の』と言っておけば、悪魔っぽいと思ってるのは間違いなさそうです。
悪魔という設定ではあるものの、どこか愛嬌があるように感じられるんですよね。
親しみやすい悪魔というか。
サタン様だからか、来るものは拒まずに受け入れてくれますし。
自分の欲求のためとはいえ、必要以上の事は避けるようにしますし。
何より、行動に無駄がないので、実は賢いキャラクターだったのではないでしょうか。
あまりに秀才だったから、ふと「このままで良いのだろうか」と思い始め、自問自答した結果がサタン様だったのではないでしょうか。
○須田佳那子
宗一郎の妹の娘。
最初の頃、「母は『殺人者の妹』として、まともな職にもつけず……」という話をしていた時に少し疑問に思ったんですよね。
じゃあ、誰と結婚できたんだろうかって。
あまり大きな表現ではなかったのですが、あの話からすると、身売り的な事をしたのかもしれませんね。
その時に出来た子供が佳那子だった。と。
生活の上では苦労が絶えなかっただろうけど、きっと佳那子は母親に愛されていたんでしょうね。
父親は誰かわからないけど、自分の大切な愛しい子を、ここまで成長させたのですから。
後半のシーンでは、ひかりと一緒にいる事が多いのですが、どことなく打ち解けている気がしたんですよね。
年齢設定までははっきりと分からないのですが、恐らく同い年くらいなんでしょうね。
見た目はひかりよりお姉さんって感じだったけど。
その辺はやっぱり、血のつながりがあるからということなんでしょうね。
○太田真知子
弁当屋だけど撮影の手伝いをやったり、今回は役者として活躍するわけですが……。
ぴんきゅさんかな。
本業は弁当屋なんでしょうね。たぶん。
でも、一度役になりきると、迫真の演技を見せてくれるのは、いつも稲川監督のそばにいるからなんでしょうね。
役者ではないという点では、野本家の皆さんと同じはずですから。
惚れっぽいタイプだったけど、かっこ良かったりかわいかったり、割と許容範囲が大きかったですね。
サタンの時は、惚れたというか悪魔の手に染まったという感じだったけど。
弁当屋ながら、大吾郎とのシーンはかなりぐっとくるものがあったし、良い女優になるだろうなぁ……。
○稲川美加
韓流ドラマやらミュージックビデオやら、幅広い作品を生み出す監督さん。
カットが掛かったタイミングで、役者が不安になっている部分をしっかり褒めて、不安を解消させていたのは、きっと監督の才能なんだろうなぁ。
褒められることで、役者の演技に対する姿勢がどんどん良くなっていくわけだし。
演技が良くなれば、作品のクオリティーも上がりますからね。
そうやってヒット作を世の中に出し続けたのかもしれませんね。
ちょっと「ずるいなぁ」って思ったのは、実際の撮影シーンの時のこと。
他の人はあまり笑うわけにはいかないけど、監督は素で笑っていても「面白がっている」という演技にしか見えないという特権がありますよね。
その方がある意味自然体だから良いんですけどね。
千秋楽のシーン5の撮影時、サブステージの椅子に座った時に「息切れた……」と心の声が漏れてたのには、笑いそうになったけど。
○木下洋平
ADという役柄だからか、本編ではそこまで重要視されないというか。
小道具とかの雑用係といった感じになっていましたね。
舞台上の台を移動させたり、監督の椅子を用意したり。
ある意味、裏で支えていた人物といったところでしょうか。
その代わりといった感じで、前説も担当していました。
毎回同じ内容でやるのかと思っていたのですが、どうやら色々変えていたようですね。
千秋楽は大変なことになってたけど。
3公演観た感想を、ざっと書き記してみました。
最後に、日曜日の公演で特に注目して観ていた役者さんについて触れたいと思います。
注目して観た理由は、その役者さん扱いで予約したからなんだけどね。
☆小日向茜さん
今回のヒロインを演じていました。
前半パートでは、表情の一つ一つが素敵でした。
完司に真実を告げられた時の、魂が抜けたかのような瞬間や、誤って父親を刺してしまった時とか。
もちろん、デート中の幸せそうな表情も良かったです。
メインは後半パートになりますかね。
ヒロインではありましたが、話の中ではツッコミ役として活躍していました。
そのツッコミの仕方が何度観ても心地良いんですよ。
何だろう。ツッコミに安心できるというか。
ボケも大事ですが、ツッコミもしっかりしていないと、コメディー作品は成り立たないんですよね。
ボケとツッコミがうまくいったかというのは、客席の笑い声を聞けばすぐにわかります。
客層によって笑いのポイントが違う部分もありますが、その笑い声が多ければ多いほど、上手にできたと言っても良いと思います。
今回の公演、随所に笑いが起きていたところからも、素晴らしいツッコミだったと思います。
ポイントはもう一つあって、サブステージでの演技ですね。
メインステージの模様が気になりますが、サブステージでも物語が繰り広げられていました。
例えば千秋楽で、パク・ヒョンジュンが頑張って朝ごはんを食べるシーンの時、一生懸命「がんばれーがんばれー!」と応援してる姿にやさしさを感じたり。
その後、パクが「外で食べる」と言った時、ぼそっと「あ、逃げた」と呟いたのは誰だったかな……。
特に大吾郎さんが紀香に刺されるシーンで、自分の実体験を思い出して涙を流す姿が印象的でした。
この時、涙を拭う仕草をしてたとかではなく、実際にすーっと目から涙が零れ落ちてたんですよ。
その姿を観て、ひかりの気持ちがすごく伝わってきたし、何より涙を流す演技力に魅せられました。
このシーンは、メインステージが山場を迎えているので、そちらに注目するべきなのかもしれませんが、それでもサブステージの様子が気になったので……。
サブステージ最前だったから気付いたことなのですが、毎公演そうだったのかな……。
ちなみにその後、大吾郎さんがなかなか切腹しなかったので、流した涙を拭ってましたけど。
ひかり的には「今までの感動を返せ!」って感じだったんでしょうね。
個人的には、完司がひかりを見失った時に、小さくジャンプする姿がかわいらしくて好きでした。
あと、終演後の面会時に『カラスカ』好きと伝えただけで、「(大仲)マリさんより大きいですよ」と言ってくる辺りはさすがですね。
なお、どちらが大きいかに関してはノーコメントで。
☆鈴木永梨奈さん
最初は「アナウンサー役かー」くらいにしか思わなかったのに、後半はまさかのヤンキーになるとは……。
かなりあらぶってたけど。
前半はニュースのシーンだけですが、そのニュースのシーンが一番緊張したのではないでしょうか。
きりっとした表情で、セリフを一切噛まずに言わなければなりませんからね。
3公演観ましたが、一度も噛むことなく終えたのは素晴らしいことだと思います。
あと、内心ほっとした。
後半は男の子……というより、ヤンキーの青年役でした。
恐らく今まで経験したことのない役柄だったと思います。
ヤンキーというだけでも大変なのに、姐さんじゃなくてアニキっていう方ですからね。
そんなに声が低い方ではないし、低い声は遠くまで届きにくいので、それなりの声量が必要になるんですよね。
千秋楽まで喉が持つか心配でしたが、無事に終えて何よりです。
今回のような振り切った役は珍しいですが、今後の経験になれば良いですね。
麻耶との絡みの時、どことなく男らしさが出ていたと思います。
年齢的には少し幼い感じもあったけど、雰囲気はまさに母と息子という印象を受けました。
今までの流れがあったからこそ、そう思えたのかもしれません。
そういった意味では、後半の頑張りで役作りが出来てたんじゃないかなって思います。
ちなみに、動きが激しすぎて、ちょっとドキドキしてたのは秘密。セクシーだったかというのは……。
思ったことをただただ書き連ねてみました。
感想ですが、面白かったかどうか、あえて書かなくていいかなって。
面白くなかったらここまで色々書けないし。
ダメ出ししまくるっていう手もあるけど。
長くなりましたのでこの辺で。